お客様との会話がスタッフを育てる
私が、何度も足を運ぶ店ってどんな店なのかな?と考えてみました。
もちろん、そこでしか買えないものを売っている店、そこでしか食べられないメニューのある店、近くて便利な店、安くて良い物を売っている店、それももちろんありますが、つい自然と足を向ける店というのは、お気に入りのスタッフのいる店のような気がします。
礼儀正しいけれども堅くはなく、親しみがこもっているが馴れ馴れしい訳ではない。
逆に、何となく、足が遠のく店はこの反対。
笑顔が無く、会話もなく、暖かさも感じない、そう言う店です。
お気に入りのスタッフに共通する要素は・・・「会話」です。
接客時の6ステップや9ステップと言われる、「いらっしゃいませ」から「ありがとうございました」までの応対は、「会話」ではありません。
それは「接客応対の基本」・・なのです。
そう考えると、なんと「会話」の無い店の多い事か・・・
お客様は、商品を買いに来たのだから、食事に来たのだから、会話なんて必要はない。
そういうことを言う店長やスタッフもいます。
自分ならば、そんな事(会話)をされるとうっとおしい・・・・と言う方もおられます。
そう言う人もいるでしょう。
それはそれで別に良いのです。
その人はそうなんだから。
でも、そう言う考えが世の中の大多数ならば、そう言う店だけが流行るはずです。
しかし、現実は違います。
しつこい訳でも暑苦しい訳でもなく、親しみがあり、暖かみのある接客・・・・そしてその中での会話。
基本的な接客用語すら出来ないような店は、もちろんその前に基本を徹底する必要はありますが、その基本で終わっている店も結構多いですね。
マニュアルで接客用語やステップを決めている所に多い現象です。
基本的な言葉での接客はして下さいますから、別に悪い気はしません。
もちろん、二度と行きたくなくなるような要素はそこにはありません。
しかし、そのマニュアルステップで、もう一度行きたい!と言う要素もないのです。
基本はあくまでも、嫌われない為の防衛力の向上です。
お客様は攻めないと好きになってくれません。
「会話」はお客様に好きになっていただく、最大の攻撃力です。
(ちょっと、戦いの用語を使うのは、微妙な感じですが・・・)
「会話」は、スタッフのお客様への、気持ち、満足していただきたい気持ち、相手の立場に立とうと言う気持ちから生まれてきます。
自分ならばこうして欲しい、こうして欲しくない、と言う「自分軸」から
相手はどうして欲しいんだろう、どうされたくはないんだろう?だから聞いてみよう、と言う「相手軸」に立つ事で生まれてきます。
一方的に自分の想いを伝えるのは「会話」ではありません。
相手の想いを聞き出すのが「会話」のスタートです。
お客様との「会話」が出来るようになると、スタッフの意識は格段に向上します。
お客様に向かって向上するのです。
すると、急激に接客レベルが向上していきます。
お客様の反応が解るようになるからです。
例えキビキビしゃきしゃきしていても、店のピークをサクサク廻す事だけに、意識が行っているリーダーは、未だこれに気がついていないかも知れません。
メニュー説明だけでヘロヘロになっている新人スタッフには、未だ荷が重いのかも知れません。
でも、簡単です。
まずは、「会話」をさせる、のです。
そのうち、「会話」が出来る、ようになります。
そして、「会話」がしたくなる、まで毎日毎日フォローするのです。
必ず、お客様の気持ちに目と耳と口が向くようになります。
「なんだか、また行きたいな、アノお店」
そう言う店には、必ず、気持ちの良い「会話」があります。
「今日は暑いですね~」のひと言からでも、始めてみましょう。
間違いなく、大きな成長の一歩となりますよ。
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年07月28日
- 08:21
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