「相手軸な叱り方」㉟やる気を高める叱り方
「そんなこと出来るわけないだろ!やめたほうがいい!」
最初から、成功の可能性を全否定して、そんな無駄なことはするなと叱る人がいます。
会社の中で、部下がチャレンジをしようとすると、こういう風に言って冷水を掛ける上司がいるのです。
せっかくやる気を出して、やるぞ!と思っても、このように頭から否定されると、やる気を出す以前の状態よりももっとテンションが下がってしまいます。
本当は出来たら凄いな!と言うような提案であっても、ついつい現実を考えてしまうのが上司の本能(?)
とは言うものの、上司~叱り手の方にも言い分があります。
いままでの実績から考えても、出来る方がおかしい。
自分も同じ事をやってみたが、上手く行かなかった。
このことについて、過去に成功事例が無い。
むざむざ失敗させるのならば、少しでも成功する確率の高い方に目を向けさせたい。
会社としては、それに挑戦することが優先順位の一番では無い。
そもそも、こいつにそんなことが出来るわけ無いだろ!
色々な言い分があります。
冷静に論理的に考えても、第三者から見ても、かなり無茶なことに挑戦しようとしていたら・・・
まあ、5割以上の上司は、否定しますよね。
そして、3割くらいは、「じゃあやってみろよ。痛い目に遭わないとお前はわからない」とひとまずやらせてみることでしょう。でも、期待はしない。さらに1割くらいは、期待はするけれど、特にサポートはしない。
やりたいと思った人に対して、やる気を高めて、更に成功をサポートする人って1割いるかどうか・・・ですよね(苦笑)
やりたいと思った人にとって一番ありがたいのは、
「わかった、じゃあやってみろ。ただし、俺の質問に答えていくことが条件だ。そして、もし答えに窮して行き詰まったならば、俺に出来る事が何かを言ってくれ。俺もお前のリソースのひとつだと言う事を忘れるな!」
と言うバックアップなのです。
「出来るわけが無い」と言われるのと、「俺もお前のリソースのひとつだ!」と言われるのと、どっちがやる気が出ますか?
私は、かつて壁にぶつかったときに上司から言われて、その上司の愛情を感じて、最もやる気が出た言葉です。
上司の仕事は、部下の成長を通じて業績を上げること、です。
その為には、部下の能力の前に「チャレンジ精神」を認める事が大切です。
「無茶だな」と思っても「無理だな」と思わず、出来るための条件をすぐに整理し、その準備を含めて実行出来るところまでサポート、伴走するのが上司の仕事です。
「叱る」のは、「やる気を削ぐこと」ではなく「やる気を高めること」です。
しかし、多くの「叱る」現場では、かえって相手のやる気を下げてしまい、成長のチャンス、成長の芽を摘んでしまっています。
確かに、「叱る」というシーンは、ミス、トラブル等の問題が起きたときです。
でも、それをチャンスと捉えて、これをキッカケに、相手を成長させようと思えば、「叱り方」は変わってくるはずです。
「叱る」時に、自分の立場、会社の立場に立って叱っていませんか?
「叱る」のは、自分のストレス解消ではありません。
「叱る」時も、「相手軸」に立って、相手の為に、相手のことを真剣に考え、相手にどう伝わったのかを確認しながら叱りましょう。
そうすれば、間違いなく、相手の成長の瞬間に立ち会えることが出来はずです。
さて、お正月を挟んで12月から35日連続で続けてきた「相手軸な叱り方」は、今日で一旦休憩。
また明日からは、「相手軸な話」シリーズに戻ります。
お楽しみに!!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年02月01日
- 08:16
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