「今日、お仕事が終わってタイムカードを押すときに、あなたは何を手に入れていたいですか？」
今日アルバイト初日を迎えた、新人のＫさんは、いきなりの店長からの質問に目を白黒させました。
「ごめんごめん。いきなりの質問にしては、ちょっとなじみの少ない質問だったわね。じゃあ、この質問の意味を説明するね。Ｋさんは、今日初日を迎えました。今どんな気持ち？」店長は、小さな質問から始めました。
「そうですね。ドキドキしています。上手くやっていけるかどうか不安だし・・・お仕事も、先輩方とも、、、」
「うん、なるほど。仕事が上手く出来るようになるか？お店のスタッフと仲良くなれるかどうか？と言うことかな？」
「はい、そうです。」
「わかったわ。じゃあ、今日のスケジュールは、17時までだったよね。今日あなたに教える仕事のリストはこれよ。（と、店長はA4のチェックリストを渡しました）」
「この内容に基づいて、説明していくわね。今日はまずひとつずつやってみる。これが初日の目標よ。」
「スタッフには、この後、私から全員に紹介するわね。」
「で、今日の17時には、どうなっていたら嬉しい？」
「はい、このリストに書いてあるお仕事を、一通りやってみること。先輩方に挨拶が出来る事、、、、です。」
「いいね～。じゃあ、その時は、どんな気持ちになっていたら嬉しい？」
「はい、ガンバレそうだな～と思えたら嬉しいです。」
「了解！それが、手に入れたいモノね！」
よくコーチングセッションでは「このセッションの終わりに手に入れていたいモノは何？」と聞くのですが、これは、少し慣れてからでないといきなりでは何のことかよくわかりません。なので、この店長のように、質問を細かく砕き小さくして、問いかけることがポイントです。
そして、この質問のように「毎日の目標」を確認すること！これは、新人（だけではありませんが）がすぐに辞めたくなってしまう、かわいそうな状態に追い込まない為のポイントなのです。
なので店長は、
「さて、今日はここでのお仕事の記念すべきスタートの日です。これからよろしくね。じゃあ、最初に目標を決めましょう。今日、お仕事が終わってタイムカードを押すときに、あなたは何を手に入れていたいですか？」と聞いたのです。
毎日の目標を仕事に入るときに決めておく習慣。これを、新人の時からつけておくことで、本人も先輩やトレーナーも、色々なことを共有出来ます。それが、新人アルバイトの初期退職を防ぐ役割を果たすのです。
では、次回は「初日のオリエンテーションで行う大切なこと」です。お楽しみに。
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