上司の発言がわからないときは確認しよう!けれど・・・
「あの~。先ほどのお話は、これこれこう言うことなんでしょうか・・・・?」
「えええ?理解出来ないのか?ちゃんと私の話し聞いてたのか?」
「上司」という生き物は、自分がどれくらい部下にインパクトを与えているかを理解していません。それはそれはもうビックリするくらいわかっていないのです。特に萎縮している部下が多い上司ほどその傾向が強いようです。
私がお薦めしている「相手軸思考」では、相手の立場に立つ為に行うこととして、相手がどういう風に考えているかを、その言葉や表情や態度から「推定し」「仮説を立てる」ことを最初のステップとしています。しかし、この仮説は必ず相手に「確認」をして下さいとも言っています。
ところが、威圧感が大きく、質問をしたり、疑問を投げかけると不機嫌な顔で「なぜわからない?」という上司の場合、部下は次第にその質問をしなくなります。と言うか、出来なくなるのです。そして、上司に意図が正確に伝わっているときはまだましですが、誤解したりまったく理解出来なかったりしたときでも「はいわかりました」と嘘を言うようになるのです。
こんな時でもこういう上司は「部下は質問が無いくらいちゃんと理解して納得している」と解釈してしまうのです。部下は、その時、その時間さえ無事でいれば良いと思っています。だから、かなり適当にその場を繕いますでも。これは後々更に恐ろしい結果を招くことになるのです。
部下は誤解しているか理解していない状態で、上司の指示に取り組むわけですから、期待通りの成果など出るわけはありません。そして、そうこうしている間にまた次の会議や報告面談の日がやって来ます・・・・どんな会議になるかは想像つきますよね・・・
もちとん、世の中には、部下が萎縮していることを察知して丁寧に優しく「何がわからないんだい?」と聴いてくれる上司もいます。しかし、そんな態度でも、部下の警戒感は簡単にはぬぐえません。威圧感の元を絶たねば改善はしないのです。そんな上司の対策は、2つあります。
ひとつは、完全に威圧感を取り除くことです。でも、これはほとんどの上司には出来ません。On-offをきちんと切り分けているような上司でも、on状態の威圧感はしっかり残ります。素晴らしい傾聴力を持った上司でも、仕事上の上司はやはり評価者ですから一定の威圧感は残ります。
もうひとつは、通訳を置くことです。通訳とは、腹心の部下。上司の言葉を部下に合わせてより丁寧に伝える係です。この通訳の存在により、部下は、本音が言いやすくなり、疑問や質問もしやすくなります。ただし、威圧感の残る上司は、会議や面談には出てこないこと。この通訳に全て任せるのです。威圧感いっぱいの上司が、会議も面談も仕切ってしまうと、通訳の効果は薄くなり、そして徐々に裸の王様になって行きます。
経営幹部も一人のカリスマが全てを仕切るのでは無く、それぞれが役割を担ったチームで行う方がより高い成果を上げています。それは、この通訳の立場がうまく機能しているからです。
「どうも、部下が萎縮しているようだな~」
「でも、責任者としての威厳は保たないとピシッとしないしな~」
と、お考えのリーダーは是非とも「通訳システム」を活用されては如何でしょうか?
部下の相手軸思考を引き出すのも、相手軸に立った質問環境を作るのも、上司の大切な役割ですね。
「相手軸!相手軸!」
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年07月03日
- 09:32
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