顧客満足度調査の「満足」が以上70%でも売上げは上がりません
「うちもねえ、結構昔から『顧客満足度調査』はしていますが、『満足』以上の評価は70%あるんですよ。でも、売上げは伸びないのです。どうすれば良いんですかね??」
と、ある美容室チェーンのオーナーが、肩をすくめながら言われました。
「そりゃあそうですよ。『満足』というのは、『普通』というレベルですよ。それくらいでは積極的な再来店には結びつきませんよ。」
「えええ~、それじゃあ、満足度調査って意味ないじゃあ無いですか!」
このオーナーが実施していた「顧客満足度調査」は、5点満点で、5点が「とても満足」、4点が「満足」、3点が「まあ満足」でした。この4点以上の評価の合計は、いつも70%はありました。
「積極的な再来店に結びつく評価レベルって、4.5点以上ですよ。オーナーのお店のアンケート方式では、4.5点と言う評価はありませんからね、、、、まあ5点以上の評価をして下さったお客様は、積極的に再来店されるでしょうね。5点以上は何%くらいありますか?」
「5%・・・くらいですね」
「その5%の方は、どう言う方でしょうか?」
「常連さんです。」
残念ながら、常連さんが今以上に来店頻度が増えることは無いでしょう。店販が増える可能性はありますが、増え得すぎても失脚の恐れがあります。この5%はそっとしておく方が良いでしょうね。でも、満足と答えた65%は、他に選択肢が無い場合は来るけれど、他に新しい店や期待感の高い店があったら、そちらに行ってしまうのです。
「『再利用意向』はいかがですか?65%の満足のお客様の何%が『また利用したい』と言われていますか?」
「50%ですね。とても満足のお客様は95%が『また利用したい』と言われています。」
「とても満足」の客様は、ほぼ常連さんですから、きっちりと固定化されています。でも、65%の「満足」のお客様の内半分は、固定化はされていないのです。むしろ、浮気準備が出来ている状態です。先ほども言いましたが、こういう方は他店のキャンペーンや新店などに心がひかれてしまいます。
この店は「再利用意向」の数値を増やしていくことを目標に戦術を絞る必要があります。
では、何が「再利用意向」に繋がるのでしょうか?それは、同時に聞いている「技術」「商品」「接客」「販促」などの満足度とクロス分析することで見えてきます。
この店では、アンケートではさほど詳しくお聴きしていないので、アンケート結果だけでは具体的な戦術に落とし込むのは難しいのですが、それでも一定の戦略は見えてきます。明日はそこをもう少し詳しくお話ししましょう。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年08月12日
- 11:07
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