スタッフは「期待」を持って働き「感謝」で働き続ける
「私、この店で働いていると、『自分が成長出来ているな』と感じるんです。だから、だから今日はどんな体験が出来るんだろうか?っていつも楽しみなんです!」
学校に行くのは気が進まないけれど、バイトに行くのは楽しくってしようがない!と言う学生もたくさんいます。働くことに対する報酬の基本は「お金」です。これが労働対価の基本です。しかし、ただお金を稼ぐだけでは無く、任せられた仕事から充実感や達成感を得られるようになるとその仕事そのものに新たな価値を感じ始めるようになります。
さらに、この充実感や達成感以外にも働くことで得ることの出来る価値は他にもたくさんあります。このような価値が増えれば増えるほど、「ここで働く喜び」がどんどん大きくなっていきます。そして、最終的には「ここで働く事への感謝」に到達します。
それが、冒頭のアルバイトの発言のように、自分が今まで学校や家庭では学ぶことの出来なかった「社会経験」により、自己成長を感じられるようになった状態なのです。このように「働くこと」は確実にその人自身を成長させます。しかし、とてももったいない事に、ほとんどの店長や経営者は、この「成長実感」をアルバイト本人に自覚させるような工夫がありません。この店で、この会社で働いたからこそ今の自分があるんだな、と思ってもらえることは、帰属意識、ロイヤリティの醸成に大いに役立つのです。ここから得られる満足感は相当大きいのです。
アルバイトが、働く事への満足感を得てそれを高めていけば、自然とお客様に満足を感じて頂くための行動を主体的に取れるようになります。また、どうすればもっとお客様に満足して頂けるんだろうか?と考えるようになります。同時に、お客様に対する感謝の気持ちも高まってきます。さらに、アルバイトの満足度向上は、彼らの行動スピードにも影響を与えます。つまり生産性の向上に繋がるのです。
では、アルバイトが自己成長の実感を持つことで満足度を高めていくには、具体的にはどうすれば良いのでしょうか。
一番わかりやすいのは、店長からのフィードバックです。
例えば、こんな例があります。あるレストランの新人アルバイトが、店頭で呼び込みをしていたときです。彼女は、恥ずかしがり屋で上手く呼び込みが出来ませんでした。なので、いつも小さな声で「いらっしゃいませ。いかがですか・・・」と言っているだけでした。
その日もまた同じように店頭で呼び込みとご案内を担当していました。そこへ小さなお子様を連れた家族連れが興味深そうに店頭のショーケースをのぞき込んでいたのです。その小さなお子様が、じ~っと見ていたのが、ショーケースの中のお子様ランチとおまけのおもちゃでした。彼女は、勇気を振り絞って「いらっしゃいませ。そのお子様ランチにはこちらのおもちゃがついているんですよ。」と声を掛けたのです。それをキッカケに、その家族連れは、「じゃあここにしよう」と店に入られたのでした。
ここからがポイント!!じっと彼女の様子を見ていた店長は、すかさず「〇〇さん、今のお声がけ取っても良かったね。あのお子様はとても嬉しそうだったものね。〇〇さんに店頭を任せて良かったよ。」とその行動を褒めたのでした。
その、店長の一言が彼女を変身させました。いや正確に言うと、「変身した彼女にそれを自覚させた」のです。
その日以降、彼女の呼び込みお声がけは、誰よりも積極的でキャッチ率の高いレベルになったのです。
アルバイトの満足度って、店長の観察とタイミングの良い承認やほめ言葉で急上昇するのです。自身の成長を感じさせ、もっと成長したいという「期待」を承認とほめ言葉で満たしていくこと、これが店長に求められる行動です。
ぜひとも、あなたの目の前のアルバイトをよく観察して、成長ポイントにポジティブなフィードバックをプレゼントして上げて下さい。きっと良いことが起きますよ。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年09月15日
- 06:09
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