初歩的ステージで満足度が高いことに喜んでいてはダメダメ!
「うちのパート・アルバイトは、おおむね仕事に対して不満は無いようですね。ホッとしましたよ~」
先日、あるチェーン店で「従業員満足度調査」を実施しました。そのチェーン店でのパート・アルバイトの総合満足度は、80%。不満に関するコメントも辛辣で深刻なものは見あたりませんでした。たしかに、多くのパート・アルバイトは、大きな不満を持って働いていないように「データ上」は見受けられました。その結果を見たある幹部は、ホッとした口調でこう言ったのでした。
しかし、実際にお店を訪問すると・・・熱い空気が感じられません。冷房が効いているからではありません。パート・アルバイト同時がお互いに協力し、フォローアップし、お客様の方を向いて仕事をしているようには見えなかったのです。もちろん、それが気になったから経営者は「従業員満足度調査」の実施に踏み切ったのですが、、、、、いったいこれはどう言うことなのでしょうか?「従業員満足度調査」では、パート・アルバイトの本音を垣間見ることは出来ないのでしょうか?
いえいえ、そんなことはありません。「従業員満足度調査」で集計分析されたデータには、ちゃんと彼らの「本音」が現れているのです。
例えば・・・こういう質問をしています。
「今のお店で仕事をしている理由についてお答え下さい」という質問があります。彼らは、用意された10個ほどの回答例から当てはまるものを複数選びます。その回答例には、通勤距離、時間の有効利用、人間関係、仕事での成長・学び、収入・報酬、目標評価、働く環境、主体性、お客様への満足の提供、貢献、感謝・誇り、など、彼らが何を目的として、何に期待して働いているのか?そしてそれは満たされているのか?について尋ねています。
このチェーン店では、この質問に対するパート・アルバイトの回答で一番多かったのは「通勤に便利」「収入を得るため」「友人知人がいる」「時間を有効利用できる」と言うものでした。つまり、パート・アルバイトの「働く所に対する期待感6段階」( ①環境 ②報酬 ③承認・評価 ④成長 ⑤貢献 ⑥感謝・誇り )の第1から第2段階のパート・アルバイトが多いと言うことなのです。
この第1段階「環境」、そして第2段階「報酬」に関する回答が、多いと言うことは、この会社のパート・アルバイトは、仕事に対するモチベーション、つまり目的意識は未だ初期段階にあると言うことです。だから、お店で働いている様子を見ても「チームワーク」や「お客様に対する熱意」などが感じられなかったのです。
このレベルの「期待度」に対して、満足しているという回答が80%・・・・果たしてこれで喜んでいて良いのでしょうか?このチェーン店が目指している事業の目的、そしてお客様への想いは、果たしてこの程度の従業員満足で達成する事が出来るのでしょうか?
絶対に出来ません!
先日、このブログでもお話ししましたが、どんな業種業態であっても、目指すべきは第6段階「感謝と誇り」のステージです。たとえ、「従業員満足度」が80%位になったとしても、そのステージが第1,第2段階ではまだまだ未熟であると気づいて下さいね。
ちなみに、「従業員満足度調査」の結果でこの段階が現れるもっと恐ろしい状況があります。
それは、
「言っても仕方が無いし・・・まあ、どうでもいいや・・・」
と言う状況です。ぞっとしませんか?
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年10月11日
- 10:24
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