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新人店長は「部下が間違っていても」無理矢理訂正してはいけない

新人店長は「部下が間違っていても」無理矢理訂正してはいけない


「なるほどね~。そう言うやり方もあるか・・・。で、自分ではこの結果は何点くらいと思っている?」

彼は、そう言ってスタッフリーダーのAさんの自己評価を尋ねました。
「そうですね~。まあ、50点ですかね~」

上司っていう生き物は、部下が行う仕事について、どうも部下が間違っている(と思った)とき、もしくは自分の考えとは違っているときに、「それは違う!正しくはこうだ!」と、無理矢理訂正したくなるタイプが多いようです。確かに、間違いを指摘して、「正しい」情報を伝えることは悪いことではないでしょう。しかし、ここでちょっと考えて欲しいのです。はたして、上司の言う「正しい」ことは、本当に「正しい」のでしょうか?

上司の言う「正しさ」は、上司が経験したこと、知識などがベースになっています。きっと、目の前の部下が行っている仕事のやり方よりも、自分の仕事のやり方の方が「効率が良く正確に出来る」と、考えているのでしょうね。そりゃあそうでしょう。上司なんですから、経験が多くて深いんですからね。きっと上司のやり方の方がイイに決まっていますよね。

でも、部下のやり方は「全然ダメ」なのでしょうか?

部下のやり方は、上司よりは効率は悪くても「0点」ではないはずなのです。もちろん、上司基準で言うと「100点」でもないでしょう。でも、部下は自分のやり方が「100点」ではないことはうすうす感じているのです。そんな時に、上司から「正しい答え」を、ドンと与えられたら、部下の成長はそこで止まってしまいます。上司の答えを聴いて、その通りにやってもそれは「成長」ではなく、ただの「効率向上」なのです。「成長」とは、もっと自立性のあるものだと私は思うのです。自ら、自分の不足部分を探して、自ら自分をアップグレードさせるために、自ら考え、自ら行動する。それが「成長」だと思うのです。

そんな「成長」のチャンスに、ダメ出しをして「正しい知識を与えて」「成長させる」なんて、上司の自己満足に過ぎません。

「ほう~、50点なのか?では、その50点はどんなところが上手く行ったのかな?」
「はい、前半部分は、出だしもよく、上手く連携できたんです。けれど、後半に入ってバランスが悪くなって上手く連携できなくなりました。これが、不足部分です。」
「なるほど、50点不足しているのはそう言う点と言うことなんだね。」
「はい、なので、今度は、この不足部分の50点を埋めていく工夫をしてみます。この部分についてのアドバイスを頂けませんか?」

このように、部下が、学ぼうとして上司にアドバイスを求めてきたときに始めて、自分の経験や知識を伝えれば良いのです。「ああ~それは違うぞ!こうした方が良いんだ!おまえのやり方ではだめなんだよ!」と、本人が自ら気がついていないときに無理矢理「正しい」ことを伝えても、素直に受け入れることは出来ないのです。それよりも、「もっとレベルを上げたい」と思って、上司の持つ経験を学びたいと思ったときに「知識と経験」をアドバイスする方がイイのです。その方が、きっと部下もまるでスポンジのようにあなたのアドバイスを吸収してくれることでしょう。

え?自ら気がついていない部下はどうするかって?
それは、あなたがいつももっと高いレベルを見せていないからですよ。だから、これくらいでイイと部下は思っているのです。そのような関係の時に、あなたの「正しい」アドバイスは何の効果もありません。それは、単にあなたが「上司風」をふかしているだけです。

あなたが、部下を指導したいのならば、あなたが部下よりも高い基準を示すことです。
でも、あなたが部下を指導しなくても、部下が成長する方法はいくらでもあるのです。それはまたの機会にお話ししましょう。

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    • author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
    • 2014年02月11日
    • 09:40
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