店長のための「言える化」推進計画(その42)
「では、ステップ2は・・・・」
スタッフミーティングの後の反省会で、店長が、司会を務めたAさんに、「自分がどの様にして、スタッフ達の意見をまとめてきたのか」について7ステップにしてまとめてみるように求めました。そして、Aさんは、ステップ1として「意見や提案を『最期まで聴く』」としました。
では、今度はステップ2です。
「ステップ2は、『否定せずに受け止める』ですね。」
Aさんは、自分のかつての司会ぶりの反省から、部下達の強みを理解し、それに一目置くようになり、部下の話をキチンと最期まで聴くようになりました。そしてそれは、ただ聴くだけでは無く、「ドンッ」と受け止める大きな器に成長していたのです。これが、彼女の言う「否定せずに受け止める」なのです。
かつてのAさんは、たとえ部下の意見を最期まで聴いたとしても、それを認める発言をせずに、いきなり否定することの方が多かったのです。部下の意見が、当を得ていなかったり、自分の考えとは違っていたりすると、頭ごなしで否定し、ともすれば「バッカじゃあないの」と、叱ってもいたのです。
「あなた、人の話を聴いていないでしょ」
「それは、あなたの勝手な意見よね」
「もっと現実を考えた意見を言ってよ」
これでは、恐る恐る手を挙げたスタッフは、完全に萎縮してしまい、二度と手を挙げなくなります。また、当てられて仕方なく発言したスタッフも、もう司会者と眼を合わせようとしなくなります。そして、「早くこのミーティング終わらないかな・・・」と言う気持ちで、ただ時間が過ぎていくのを待つようになるのです。これでは、何か大切なことが決まっても、腑に落ちるわけがありません。
昨日も書きましたが、意見とは「十人十色」です。そして、表現方法も「十人十色」なのです。意見を聴いてから「あれ?」と思っても、よくよく聴いてみると、言い方が間違っていたり、表現が未熟であったりして、相手に誤解を与えていることがよくあるのです。
このようなことを言っている私も、相手に誤解を与えてしまうことがよくあります。
例えば、つい先日のことです。相手が、「お客様満足が大切」という話をしているときに、私は、「その目的は利益を上げることだよね」と言ってしまったのです。私としては、その「利益を再び従業員に還元し」「お客様の還元する」と言うサービスプロフィットチェーンの話をしたつもりだったのですが、相手は「松下さんは、『お客様の満足は大切ではなく利益を上げることが大切だ』と言っている」と感じてしまったのです。私の言葉足らずが原因なのですが、まさに相手の理解力や理解パターンは自分と同じではないことを、思い知らされたシーンでした。
これを逆に考えると、私自身も「相手の考えを相手の望むように理解している」訳ではないことになります。私の理解力や理解パターンは相手とは違うからです。なので、最期まで聴いた上で、「相手の意見が自分とは違うな」と感じても、それをいきなり否定したり、反論したりしてはいけないし、する必要も無いのです。
さらに、もっと深く理解出来た後でも、相手を尊重することが出来ていたら、「あ、なるほど」「ほお~そう来たか」「へえ~そう言う考えもあるんだね」と、相手に対する尊重と共に、相手の意見も尊重できるはずなのです。
さあ、あなたは、部下のことを「尊重」していますか?
尊重していれば、たとえ意見が違っていても「まずは、その意見を受け止める」ことはできるはずですよ。
ではまた明日!
※「6ステージ従業員満足」「360度評価」に関するご相談、従業員満足度調査、セミナー、研修、コンサルティングなどについては、弊社までメールかこのホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。
※アメブロで、ブログバックナンバーの改定新版を毎日更新しています。
読み逃した方は、こちらもどうぞ
http://ameblo.jp/aitejiku/
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年05月30日
- 06:15
- コメント(0)
この記事へコメントする