「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その22
第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
⑧競合店調査をしよう・・・敵を知らないと戦えません
「あれ?この店って、スプーンカゴをとてもきれいにセットしているんだなあ~。これはすぐにうちも真似したいなあ。」
N店長は、「店舗力診断シート」を完成させるために「競合店調査」を行っていました。
訪れた店は、自店舗と同種のメニューを扱い、また自店舗と同じように近隣ビジネス街のOLをターゲットにしていると思われる競合店でした。N店長は、その店で食事をしながら、そこで感じたことをメモしていました。
「この店の接客は丁寧だな・・・お冷やは言わなくても補充してくれるし、ウエットナプキンも食後に新しいのを持ってきてくれる。何よりも笑顔が良いよなあ~。完全にうちの店は負けているな・・・」
今回のPDCAの「店舗力診断シート」で行う「競合店調査」は、原則として「自店舗の売上げに影響を与えている店」について調べます。もちろん、飲食店の場合、商圏内の全ての飲食店は、自店舗の売上げに何らかの影響は与えますし、お持ち帰り弁当店やコンビニエンスストアも影響を与えます。しかし、だからといってそれら全てを気にしても、かえって情報が多くなりすぎますし、作業が大変です。
なので、基本的には下記の条件の合った競合店を優先的に調査するのです。
1)同じ商圏内にある
2)ターゲット(主要なお客様)が同じである
3)メニューや価格帯が同じである
4)自店舗よりも売れていそうである
これが基本です。調査する店の優先順位を決めるときは、この4つの条件が最優先です。
この条件に当てはまる店が無いようでしたら、4)から順に外していきます。
競合店調査の基本は「競合の強み」を知ること
さて、では競合店の何を見たら良いのでしょうか?
ひとことで言うと、「良いところ」です。競合の「強み」だけを徹底して観察して下さい。その理由は、その「強み」こそが、「お客様が、あなたの店ではなくその競合店を選んだ『決め手』である可能性が高い」からなのです。
あなたは、それを踏まえて、その競合店の「強み」以上の自店舗の「強み」を「決め手」としていただけるように、お客様にアピールしない限り、その競合店に負け続けることになります。
競合店調査については、もうひとつ注意点があります。
それは、「競合店の弱み」については無視することです。店長や経営者のなかには、競合調査をすると「競合店の悪いところ」を見つけて批判して悪口を言って自分達を安心させているひとがいます。こう言う意識では、彼らには勝てません。自分達が戦う相手を決して舐めずに、逆にリスペクトして、その上で彼らに勝つ方法を考えて行きましょう。
「よし!この競合店が繁盛している理由がわかった。この店の良いところを、全部今すぐ自分の店で実現するのは難しいけれど、半年後くらいには必ず追いつくぞ!今日は、この店を観察して良い勉強になった。ありがとうライバル!!」
と、N店長は、心で誓いながら、その店を後にしました。
何事にも前向きなN店長らしく、競合店の「良いところ」をしっかりと観察できたようです。もちろん、その競合店に追いつくだけでは勝てません。自分達が選ばれるための「強み」「特徴」をしっかりとお客様にお伝えしなくてはなりませんからね。それについては、PDCAのPLANの戦略戦術のところで取り組んで行くことにしましょう。
店に戻ったN店長は、「店舗力診断シート」用の調査を終え、最後に本社から提供された売上や商品動向や商圏ポテンシャルなどのデータを記入して「店舗力診断シート」を完成させました。
さて、明日からは、本社での研修が再開されます。今度は、調査した各データの分析を行います。
ではまた明日。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年06月30日
- 05:40
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