第2章:お店の商圏とポテンシャルについて理解しよう
⑫商圏の形を知っていますか・・・商圏が形作られる要素を理解しよう
「あなたの店の商圏の形ってどんな形をしているの?この店舗周辺地図に書いてみて。」
あるチェーン店の出店調査部長は、店長に地図とラインマーカーを私ながら尋ねました。
いきなり地図をラインマーカーを渡された店長は、え?とビックリし、う~ん、とうなり、そしてしばらくしてからおもむろに、「こんな感じかな~」と、その地図のウルにラインマーカーで、店舗の位置を囲む様に線を引きました。
「ほお~、こんな形なんだね。なぜこうなるの?」
「いえ、ざっくりと適当です。まあ、でも、クレームがあったときに謝り行った場所が、だいたいこの範囲なんです。」
「なるほど、それはひとつ具体的な根拠だね。ありがとう。」
そう言って部長はホワイトボードに、何やら書き始めました。
1)扱う商品の種類と単価
2)来店頻度
3)来店動機
4)来店手段
5)来店直前直後の場所
「この5つが商圏の大きさや形に影響を与える要素なんだ。だから、自分達の店についてこの5つの要素を把握することが商圏を把握する第1歩なんだよ。」
部長はそう言って、それぞれの要素について説明を始めました。
1)扱う商品の種類と単価
これは、扱う商品が「物」である場合、「最寄品」「日配品」「専門品」によって2)3)について大きな影響を与えるという意味で重要な要素なのです。飲食であっても、サービスであっても同様で、毎日のことなのか、毎週なのか、それとも年に1回なのかは、扱う商品の種類と単価で決まってくるのです。
2)来店頻度
1)の要素を踏まえると、「毎日」のことなのか「毎週」なのかが決まってきます。
飲食だと、1日3食毎回3000円のものを食べるひとは(ごく一部を除いて)ほとんどいないでしょう。
しかし、3000円を1年に数回ならば、かなり多くのひとが対象になるはずですよね。
3)来店動機
1)2)の要素を踏まえて、「自宅や勤め先にいるときからすでに来店を決めている」場合もあれば、店頭ののぼりや呼び込みを見て、「その場で来店を決断する」場合もあるのです。どちらで決断するお客様が多いのかによって、商圏の大きさや形は違ってきます。
4)来店手段
徒歩で来店されるお客様が多いのか、自転車・バイクなのか、バスなのか、自動車なのかによって商圏岡達と大きさは違ってきます。ただし、電車や飛行機、船は商圏が大きくなりすぎるので、要素には加えません。
5)来店直前直後の場所
電車や飛行機、船などは、駅、空港、港そのものが商圏になると考えます。
このように、商圏の形や大きさというのは、「何を」「どれくらいの頻度で」「どれくらいのこだわりを持って」「いつその判断をして」「何を利用していく」のかで決まるのです。
その上で、自店舗のメインターゲット客層を考えれば、そのひと達の生活行動パターンが見えてきますので、おのずと潜在顧客に対するアピールの方法がはっきりしてくると言うわけです。
「いつ」「どこで」「だれに」「どれくらいの頻度で」「何を使って」「何をアピール」するのか?
こういう宣伝の基本ポイントは、商圏をしっかりと把握するところから、もっとも効果的な方法が見えてくるのです。何でもかんでも、チラシの手配りや、新聞折込、ポスティングをすればOKなのではないのです。
このように、観察と分析をしっかりやって、効果効率の良い販促作戦を実施して売上げの成果を高めていきましょう。
ではまた明日。
※「お店の健康診断」「お店の健康回復ドクター」「売上を伸ばし続けるPDCA」「ショップPDCA」などのセミナー、研修、コンサルティングについては、弊社までメールをいただくか、このホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。
※アメブロで、ブログバックナンバーの改定新版を毎日更新しています。
読み逃した方は、こちらもどうぞ
http://ameblo.jp/aitejiku/
この記事へコメントする