店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「問う・・・質問する」その7
「『質問』をした後、相手が考えているときの沈黙の時間って、間が持たないことがあるんですが、何か良い方法があれば教えてください」
若き店長は、スタッフとの面談や会話の途中で、質問をしたものの、相手が長時間考え初めて、なかなか発言をしないときに、その沈黙をどう処理したら良いのかが分からないと言うのです。
確かに、相手が「う~ん」とうなったきり、声を出さずに黙りこくってしまうことってよくありますよね。
そんな時、聴き手である店長や上司の方が、我慢できなくなって、口を挟んでしまうと言うケースが非常に多いと思いませんか?
出来る店長は答えます(と言うか、逆質問をします)
「君はそんな時、どうしているんだい?」
「はい・・・僕は、助け船を出そうとします。『たとえばさあ』とか『むずかしいよね』とか『がんばって考えてみて』とかを言いますね。たまに焦りの表情が顔に出てしまうこともあります」
1)助け船を出す
2)答えられない様子に同調する
3)早く答えろよと言う気持ちを表情に出す
「質問」をしたとき、相手の反応が良くて、うまく回答してくれる時は、聴き手はさらに深掘りをする質問をしたり、今度は角度を変えてみたり、また、自分の想像の確認をしたりすることが出来ます。
ところが、「質問」に対して、なかなか答えないというやっかいな状況に陥ることがまれにあります。
相手によっては、頻繁に発生することがあります。
若き店長は、そんなときの自分の態度について出来る店長の逆質問に答えました。
「なるほどね。うまくキャッチボールが出来ているときでも、質問のタイミングは、よく計らないといけないんだけれど、相手が黙ってしまうと、タイミングがわからないものね。僕は、原則としては、『相手が話し始めるまでとことん黙っている』ようにしています。助け船も同調もしません」
「どれくらい黙っているんですか?」
「過去最長で10分くらいかな・・・こちらに時間がないときは、仕方なく一度そこで終わらせるときもあるけれど、時間がある時は、相手が話し始めるまでこちらも黙っています。君は、こちらの『質問』に対して相手が黙りこくってしまう時って、相手は何を考えていると思う?」
「え?真剣に考えているか?整理がついていないか?こんなこと言って良いのかな?あきらめてくれないかな?・・・ですかね・・・」
「そうだね。整理するとこういうケースが考えられるよね」
1)答えを出そうともがいている・・・考え中
2)答えの反応を気にしている・・・言うべきか言わざるべきか?
3)答えを出すのを放棄している・・・聴き手があきらめるのを待つ
「このどのケースであっても、『黙って待つ』のが一番効果的なんだよ。1の場合は、中途半端に助け船を出すと相手の集中力が途切れるんだよ。だから答えがまとまるまで手伝わない方が良いんだ。2と3の場合は、相手の甘えとの根比べです。聴き手がその甘えに負けてしまうと、もう相手は真剣に考えなくなります。これでは、相手の思うつぼで、聴き手としては失格です」
「なるほど・・・僕は、いつも負けてしまっています。反省・・・では、どのような表情で、相手と根比べをすれば良いのでしょうか?ポーカーフェイスですか?」
「僕がするのは、どんなケースの時でも、相手をじっと見ながら、『大丈夫、僕はゆっくり待っているからね、焦らなくてイイよ』と言う気持ちで待つようにしています。にらめっこになったときは、眼をつぶることもあるけどね」
明日に続く・・・
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年07月09日
- 10:09
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