店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「問う・・・質問する」その11
「反省だけで終わらせないことが、ネガティブな考えの相手に対して質問するときのポイントなんですね」
若き店長は、出来る店長から、「ネガティブな発言を繰り返すスタッフに対して、その話のテーマには、必ず『過去』があり、それに対する『反省』から『後悔』を引き出す。そして、そのままで終わらせずに『復活策』や『再挑戦策』を考えさせることで、『現在』のとらえ方、そして『未来』の想像の仕方を自分で変えさせるきっかけを作ることが大切だ」と学びました。
「そうだね。今悩み中であっても、さらに将来を悲観していても、それは必ず過去の出来事がきっかけになっているはずだよね。そこを見つめ直すことが、『質問』のポイントになるんだ」
「わかりました。まあ、僕なんかはほとんど後悔しないタイプなんで、反省なんてあまりしませんけどね」
「そういうタイプも同じなんだよ。『後悔なんてしていない』というひとの場合は、『もっと良い結果を得ることが出来たかもしれない』というところへ視点を持っていくんだ。そうすると『改善策』というか、もっと上を目指すための『より良い方法』を考えるきっかけになるよね」
「た、確かに・・・そうですね」
「考え方の視点を変えさせるような質問をすれば、自分の考えを掘り下げることが出来る様になるからね。掘り下げれば何か気がつくことは出てくるもんさ」
時間軸をよく見ることの大切さは、「過去の悪い経験」をそのままにしないことです。
よく「反省は不要」とか、「過去なんか忘れよう」と言われることがありますが、せっかくの経験なんです。それを「糧」にしちゃえば、「未来」の成功確率は高くなりますからね。
つまり、「反省で終わらせない」ことが大切だと言う事です。
さて、残り二つの軸「対象軸」と「原因軸」では、「視点を変えさせる質問」が気づきのきっかけとして効果的です。
つまり「誰に対して」なのかも、「原因はどこにあるのか」についても、今向いている方向を変えさせるようにすれば、違うものが見えてくる可能性が高いのです。
「対象軸」と「原因軸」で、一番多いのが「他責」です。
これは、「〇〇さんが悪い」「〇〇さんが気にくわない」というように、他人に原因があり、その他人の存在や行動言動が気にくわない、そういう発言をするケースです。
「他責」発言をするタイプは、「自分に火の粉が来るのを避けている」のです。批判をするひとも同じです。
しかし、心の底では、「自分にも責任、原因がある」とは感じています。だから、「自分を守る」のです。
こういうケースでの問いかけは、「自分に眼を向けさせる」ことがポイントになります。
たとえば、
「なるほどね。では、あなたがこの問題に取り組むとしたらどんな行動を取りますか?」
簡単に言えば
「あなたならどうする?」
このように「質問」してみるのです。
こう「質問」をすることで、視点を他人から自分に向けさせるのです。
誰が何をした、何をしなかった、と言う点ではなく、あなたが何をすれば良いのか?を考えさせるように問いかけることで、責任を自分に持ってこさせるのです。
すると、ひとによっては「自分には出来ない」「自分の仕事ではない」「自分には自信が無い」と言う発言をすることがあります。これについては、後ほどお話ししましょう。
「対象軸」も「原因軸」も、「他責」に話を持って行く場合は、「自分」の行動や関わりに視点を持っていかせるようにすることで、自分で閉めた自分の心のふたを開けさせることができるのです。
もちろん、こんな風に言ってはいけませんよ。
「だったら、おまえはどうなんだ!無責任なこと言うな!」
このように叱ってしまうと、心のふたは開けませんからね。
気をつけましょう。
明日は、「自分の責任」ばかり考えてネガティブになっている相手への質問方法についてお話ししましょう。
お楽しみに。
***************************
※「『これからもあなたと働きたい』と言われる店長がしているシンプルな習慣」(同文舘出版)のAmazonサイトはこちら(でも、出来れば本屋さんで買って下さいね。どうぞ、宜しくお願いします。)
http://www.amazon.co.jp/dp/4495530313/
※「店舗力診断」「従業員満足」「ミッションPDCA」「中小企業のブランド戦略」に関するご相談、従業員満足度調査、セミナー、研修、売上アップコンサルティングなどについては、弊社までメールかこのホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。
※「店長ナビ・店舗力診断」専用のホームページがオープンしました。詳しくはこちら!
http://www.tenchonavi.com/
※「店長ナビ・店舗力診断webアプリ」と言う新サービスがスタートしました。詳しくはこちら!
http://tenchonavi.com/contents_124.html
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年07月13日
- 10:10
- コメント(0)
この記事へコメントする