店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「伝える・・・伝達する」その3
「『伝える』と、『伝わる』は違うって言いますよね。じゃあ、こちらの意図が正しく伝わるには、何に注意すれば良いんでしょうか?」
若き店長は、自分の考えや会社のポリシーをその意図に沿った形で伝えているつもりでした。
しかし、その意図通りにスタッフに伝わらないもどかしさをいつも感じていたのでした。
そこで、若き店長が常々師匠と仰ぐ出来る店長にその悩みをぶつけたのでした。
「確かに『伝える』と『伝わる』は、違うよね。どのように伝えたとしても、以前『言葉の解釈』でレクチャーしたように相手とのギャップにより解釈が全然違ってしまうことは良くあるよね。立場が違っても解釈も違うしね」
(※『言葉の解釈』は、「誉める・・・称賛する」その3を参照下さい)
http://www.peopleandplace.jp/e409394.html
出来る店長は、聴き手側の解釈の違いについて以前レクチャーした内容について振り返りながら、今度は「伝える側」の立場での注意点をレクチャーしました。
「基本的には、聴き手側に解釈のずれが起こらないように、省略、定義、タイミング、聞き違い、感情などを考慮した上で伝えることが基本だね。そのポイントはなんと言っても『相手軸』なんだ」
出来る店長は、相手の立場に立つことで、相手がどのように解釈する可能性があるかについてあらかじめ考えておくことが大切だと言いました。
「相手の立場によって解釈が変わると言う事ですか?では、店長とスタッフとでは立場が全然違いますよね」
「そうだね。違うよね。だから『立場が違うことを理解した上で、相手の立場だとどう解釈するのか?』を考えるのさ。君にもスタッフ経験があるだろ?その時に店長からどのように言われたら『店長の意図』が理解出来たか?を考えてごらん」
店長とスタッフとでは、立場が違います。
しかし、ほとんどの店長は、過去にスタッフの立場を経験しているはずです。
ところが、店長になると、スタッフ時代に感じていたことをすっかり忘れてしまうのです。
過去に経験があるのならば、その時に感じていたことを手本にすれば良いのです。
もしも、過去に経年が無い場合でも、同じような「部下」「チームの一員」などの経験は多かれ少なかれあるはずです。その時の「リーダーに対する気持ち」を思い出してそれを手本にするのです。
「相手軸」とは、自分の立場から「このように理解して欲しい」と言うのを伝えるのではありません。
「相手の立場だったらこのように理解するだろうな、だったらこういう点に注意して伝えないと誤解してしまう。そのあたりを注意して伝えよう!」と言うことを考えることなのです。
「『相手軸』で考えながら伝えると、より『伝わる』に近づくことができるんだ。相手の立場に立ってどう言われたらどう感じるかを想像して伝え方を考えてごらん」
出来る店長は、そう言いながら若き店長の肩をポンとたたいたのでした。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年08月18日
- 06:27
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