ヒューマンエラー

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2012年06月27日 07:40



先日、大阪のレンタルサーバー会社が、システム障害を起こし、5698件に上る企業のホームページ(HP)や顧客名簿などのデータが消失したと言う報道がありました。
自らバックアップを取っていなかった企業や個人は、データを復旧出来ずに、今もまだ業務に支障が出ているそうです。

私の知人も被害にあったそうですが、幸いにもHPを作成していた別の会社がバックアップを持っていたので、一部は復旧出来たようです。
しかし、web上でのお問い合わせやメールなどは全て消失・・・大変な思いをされています。

クラウド時代が幕開けし、自社でサーバーを持たずにあらゆるデータの保管をを外部に委ねている会社は非常に多くなっています。
個人でも、iCloudやfacebookのように、自分ではデータを持たず、全てはwebと言うか、管理会社のサーバーで保管されている状態がどんどん当たり前になってきています。

今回のシステム障害は、システムやコンピューターが、機械的・ハードウエアの問題で起こしたのではなく、そのシステムプログラムを書いた人間、動かした人間が、管理している人間が起こした、とも言えるようです。

もちろん、こういうシステム会社ですから、二重三重に、バックアップを取る回避策を採っていたそうです。

しかし、今回のトラブルは、このせっかくのバックアップも削除してしまうと言う恐ろしいミスを犯し、しかもいきなり本番環境でそのプログラムを走らせた・・・つまり、二重三重の回避策をものの見事に、自らぶっ壊してしまうと言う、とんでもない二重三重のミスを犯していたそうです。

サーバーを管理するシステム会社としては、絶対にあってはならないミスなんですが、そのプログラムを書き、動かし、管理するのは、全て人間であると言うことを、私達人間は、忘れてしまうのかも知れません。

プログラムが動き出すと、それを監視するのも自動的に・・・そのプログラムよりも凄いシステムが見ていてくれると思ってしまうのでしょうか?

結局は、人間の意識レベルを上げていくしか、防ぐ方法はないんだな、と改めて感じさせられた事故でした。

レストランやサービス業でも、作業や運営のシステムを作り、誰でもが簡単に出来るようにする仕組み作りが盛んに行われています。
全体のレベルを安定させ、ボトムのレベルを落とさないようにするには非常に重要かつ効果的な方法です。

しかし、その仕組みを動かすのも人間です。
「やる気」「情熱」「志」という気持ちの部分は、仕組みやシステムで構築出来るものではありません。

システムや仕組みを作っていくとき、同時に、人の気持ち、意識をも高めていくという事が大切なんだな、と言うことを忘れないようにしていきたいですね。

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