「相手軸な人」⑪面談だけではだめなんです

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2013年03月25日 09:21




「部下との面談って大切だけど、それだけではだめなんです。特に女性が多いとね。」

あるアパレルチェーン店の女性マネジャーが、風邪を引かれたのか、少しハスキーな声で話してくれました。
部下のことをよく知るために、面談をしてじっくりと話を聴くことは非常に重要です。そうすることで、部下の仕事の目的や背景、事情、希望、さらにはこだわりや強みも見えてきたりします。
業績の良い会社は、かならずこの「面談」を仕組みの中に取り入れています。

しかし、彼女が言うには、「面談」は当の本人との間には問題は無いのですが、周りから見ると色々な些細な陰口の原因となると言うのです。女性が多いチームの場合は特に気をつけないといけない、のだそうです。

私は男性ですが、他の人が面談をすることで自分に何か関係するような気にはなりませんし、それが陰口の原因になるような感覚はありません。しかし、女性は違うというのです。

彼女が言うには、「ちょっとばかり面談の時間が長くなったり、1回でも回数が多かったりするとまずいときがある」らしいのです。
「マネジャーは、Aさんを贔屓している」
「マネジャーは、Bさんとばかり面談している」
「Cさんは、マネジャーにうまく取り入ろうとしている」などなど・・・
きちんと公平にやっていても、周りから見ると色々な感情が生まれるらしいのです。

彼女が去年の秋から担当しているある店舗でのお話しです。このお店は、「内紛」とまでは行きませんが、女性同士の小さなごたごたが絶えなかったのだそうです。その為、微妙にぎくしゃくした空気感が漂い、キャンペーンの時などで盛り上がりに欠ける時が多々あるようです。チームワークを語っても、その微妙な空気感が邪魔をして本気で取り組むことが出来ないようなのでした。

そこで彼女が行ったのは、懇親会!と言う名の飲み会・・・つまり「女子会」をしたのだそうです。
ひとりひとりの面談をする前に、お互いに言いたいことを言わせるようにして、ガス抜きをした方が良いと考えたのです。

店舗内の小さなごたごたと行っても、「片付けが出来ていない」「挨拶が元気がない」「休憩の戻りが遅い」「ひそひそ話をしている」などなど、お互いにちょっと気をつければごたごたにならないようなレベルです。

こう言った店舗内のぎくしゃくした空気感は、単純にコミュニケーションの不足によるものが多い、と彼女は考えていました。そこで、「女子会」の開催です。
この女子会で、たくさん話をして、ちょっとでも相手のことを知ることが出来れば空気感は変わるはず、と考えたのだそうです。
なので、とにかくお互いに話す機会をたくさん持たせようと全力で、場を盛り上げ、おとなしい人や輪に入りにくそうな人を中心に、一生懸命にフォローをして廻ったと言う事です。

彼女にお話しを聴かせて頂いたのは、実はこの女子会の翌日。
お目にかかったときに彼女の声がハスキーになっていたのは、この女子会でがんばりすぎたからなのでしょうね。
会社で飲み会をするときに、自分だけ気分良く盛り上がっている上司をたまに見かけますが、彼女のように目的を持って「女子会」をサポートするような上司がいたらもっと楽しい会社になるでしょうね。
私も見習いたいと思いました。

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