店長は「五感」をフルに使って変化を感じよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2013年09月22日 06:08



「五感を使って感じるって、どうやれば良いんですか?」

以前コンサル先で、私がいつも店長に「五感をフルに使って店で起こっているわずかな変化を感じ取ろう」と言うので、具体的にどうしたらよいかわからないという質問をされたことがあります。一応「眼=観る」「耳=聴く」「鼻=嗅ぐ」「手=寄り添う」「口=語る」と五感を現しているつもりでしたが・・・まだ具体性に欠けるのかも知れませんね。

特にわかりにくいのが、「嗅ぐ」だと言われました。まあ、確かに「相手の立場に立つ」「変化を感じ取る」ために「嗅ぐ」って、、、、ねえ(笑)

もちろん、シンプルに「嗅ぐ」事でわかることもたくさんあることは、店長達も理解して下さいます。これは「観る」「聴く」同様にいつもとは違う「臭い」を感じることで「あれ?」と気づくことが出来る、と言うことですね。

でも、私が店長に「嗅いで」欲しいのは、それだけではありません。もっと雰囲気とか、空気感とか、、、、そういう「もやああ~」としたものです。う~ん、ますます、抽象的になってきました。

店舗の「どよ~んとした空気」を感じるのがとても得意な方がいました。私の元上司で今はある会社の専務をされています。(わかる人にはわかりますが(笑))昔、この方と一緒に私が担当していたある店舗を訪問したときでした。彼が、ドアを開けて店内に一歩入ったとたん・・・「ん?この店は何か人の問題を抱えているな~」と言われたのです。

私は「え?何でですか?」と聞き返しました・・・・私は決して「なぜわかるんですか?」とは聞きません。鎌を掛けているかも知れませんからね。

すると「この、どよ~んとした空気・・・わからんか?スタッフのよそよそしい態度、死んだような眼・・・なにかあるな」

全くその通りでした。その店は、店長のリーダーシップに問題があり、スタッフの離職率も高く、満足度も低い、「人の問題」を抱えていた店舗でした。でも、店長自身はその問題に心底から自覚しているわけではありませんでした。その為、役員の店舗訪問に際して、店長の表面的な取り繕いや態度、それを見ているスタッフのため息交じりの態度・・・私が観ても「ふうう~」と言う空気が流れていました。

しかし、そのどよ~んとした空気感は、目的意識を持たずに訪問しても、簡単には感じ取れるものではありません。彼の感性は、いつも目的意識高く研ぎ澄まされていたのでしょうね。

私が「嗅ぐ」と言う感覚を使って店長に感じ取ってもらいたいのはこのような「感覚」です。まるで、ドラマに出てくる刑事のような「嗅覚」なのです。自分の店舗でこれを使うのは本当に難易度が高いのですが、例えば、「スタッフ同士の感情的なギクシャク感」などは、感じ取ることで店舗の人間関係の改善~チームワークの向上に大いに役立つのです。

店長は店長自身のことがあまり良く見えませんから、そう言うときはマネジャーやスーパーバイザーが、その「嗅覚」で早めに発見をして欲しいのです。

「嗅ぐ」とは、実際の臭いでは無く「空気感」を感じることです。これは、「聴く」や「観る」と一緒に使って感じることかも知れませんが、「なんか違和感を感じるなあ~」と言う「嗅覚」を是非とも研ぎ澄まして下さいね。

ほら、さっきまでニコニコしていたスタッフ・・・ある瞬間だけその笑顔が消えていませんか?

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