新人店長は「自分の与えるインパクト」を自覚しよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年01月18日 08:56




「こらあ!そう言うことを言っているんじゃあない!何度言ったらわかるんだ!」

店長は思わず少し大きな声で怒りました。でも、実は店長自身は、そんなにきつく強い怒りを持って怒ったのではありませんでした。スタッフが少し口答えしたような感じだったので、諭すような気持ちで怒ったのです。

しかし、そのスタッフは、そのまま泣き崩れ仕事にならなくなってしまいました。

「だって、ムチャクチャ恐かったから・・・」

ようやく泣き止んだスタッフは、真っ赤な眼をして店長を見上げました。

ひとは誰でも自分で自分になんらかのイメージを持っています。それは自分の本当の性格や本心が軸になっているんだと思います。なので、周りが自分にどの様なイメージを持ったとしても、「いや、そんなはずはない。自分はきっとこういう風に見えている。」と、自分基準の自己イメージを持っています。この店長の自己イメージが、周りよりもインパクトが強いように思っているのならば、冒頭の様にスタッフを泣かせることは無かったかも知れません。しかし、彼の場合は、周りの持つイメージとは真逆で、自分は、多少の威圧感はあるけれど、相手に強いインパクトは与えていないと思っていたのです。

周りから見ると、この店長は普段から「威圧感いっぱい」です。笑っていても目付きは鋭く、会議でもよく怒ります。少しでも間違った発言やとんちんかんな反応をすると眉をひそめて「人の話を聴いているのか?」と怒ります。私が、「その表情は恐すぎる」とフィードバックしても、「自分なんか相手に全然インパクトを与えられていない。」とビックリするほどギャップのある自己イメージを主張します。

確かに、この店長は繊細でナイーブ。人からの評価をもの凄く気にするし、批判なんてされようならもの凄く悲しむのです。きっと、その本心や性格を見抜かれてなめられるのがイヤなんでしょうね。その為、自分が周りに与えているインパクトを低く見積もっている彼は、強烈に強いインパクトを意識して怒るのです。かなり無理して怒っているのかも知れません。それが周りには、「もの凄く恐い店長」として印象付けられているのです。

冒頭の事件は、そんなイメージを持っているスタッフに対して、この時は「特に強いインパクトを与えないように軽く怒ったつもりの店長」とのギャップが生んだ衝突事故だったのですね。

あなたにもこういうことはありませんか?かく言う私も、この店長と同じようなことをよく言われます。友人やコーチ仲間からは、「松下さんは、威圧感が大きいから表情や腕組みには注意した方が良い」とか「顔は笑っていても目は笑っていない」とか「声のインパクトが強い」とか・・・もちろん自分ではそんな風に思っていませんでした。しかし、コーチング修行を経て、「自分のことは自分ではわからないもの。だから素直に周りのフィードバックを受け入れよう。」と言う気持ちを持てるようになってからは、自分が自分のイメージよりも圧迫感、威圧感を相手に与えていることを意識するようになりました。

誤解の無いように補足しますが、私は自分が周りに与えているインパクトを否定はしていません。威圧感があっても良いと思っています。でも、それを周りよりも低くイ自己メージするのは止めようと思っているのです。自分基準の自己イメージではなく「周りが持つイメージ」を基準にしようと考えているのです。

だって、「自分のことは自分ではわからない」んですからね(^_−)−☆

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