新人店長は「ノウハウのお試し」をスタッフに伝えてみよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年01月22日 06:36




「私は、この本に書いてある『あなたと一緒に働けてよかったと言われる店長がしているシンプルな習慣』をひとつひとつやってみているんです。全部出来る様になると、いい店長になれそうな気がしてね。ふふふ。」

彼女は、あるカフェの店長。休みの日に一番行く場所が、本屋さん。大きな本屋さんを見つけると、必ず中に入ります。そして、必ず目指すのが、「ビジネス書コーナー」なのです。彼女が読むのは、店長向けの本だけではありません。営業マン向け、プレゼンの本、部下のほめ方、色彩の活かし方、強みの見つけ方の本など、あらゆるジャンルのビジネス本を手に取ります。なので、彼女の自宅の本棚は、まるで本屋さんのビジネス書コーナーのように本が並んでいます。

そんな彼女は、読んだ本に書いてあった「こうしたら上手く行く」というコツや習慣のネタを一日ひとつは試してみるという目標を持っています。いえ、もう目標と言うよりは、「今日はこれをするぞ」という風に毎日考えて実行しているので、これはもう「習慣」と言って良いのかも知れません。

店長が、いい店長になろうと努力してくれるのは、部下にとっても嬉しいことです。世の中にはたくさんの素晴らしいビジネス書があります。けれどその本を読んで実際にそれを取り入れていこうとするひとは、ほんの一部です。いえ、本当はやりたいんだけれど、なかなか上手く行かないのです。

あたりまえです。誰もが、出来なくて苦労して悩んでいるから、本からヒントを得ようとしたり、セミナーに行って学ぼうとしたりしているのです。もちろん、それが全部出来ればかなり凄い店長になれます。でも、なかなか出来ません。いえ、出来ないのではありません。やってみようとしないのです。と言うか、本を読んでその時は「なるほど~」と思っても、現場に入るとすっかりそのことは忘れてしまっています。覚えていないのです。出来ないのではなく忘れているのです。

でも、この店長は違いました。毎日毎日何かひとつはやってみよう、試してみようと思いながら本を読んでいます。気に入ったノウハウやコツや習慣を見つけると、それをメモして現場で実行する作戦を立てます。読んで納得して終わりではないのです。私は、どうしてそんなに素直に本に書いてあることを試せるのかを聴いてみました。

すると彼女は、
「私は何でも自分で試してみて、自分で納得しないとそれがいい物か、自分には合っていないものかという判断ができないんです。きっと、にぶいんでしょうね~(笑)」と笑いながら言ってくれました。そして、
「もうひとつあります。私は、『本に書いてあることを試しているんだ』と言うことをスタッフに宣言するんです。でないと、スタッフが『え?店長、どうしちゃったの?』と、いつもと違う私の発言や行動を見て戸惑うからなんです。最近は、スタッフから、私が試しているノウハウについて感想を言ってくれるようになりました。すると、いい反応が返ってきたノウハウは、同じように私の納得性も高いので、身につきやすいんです。スタッフは実験台なんで申し訳ないんですけれど、一緒に体験が出来るんで結構楽しんでくれるんですよね~」

何でも体感して納得するのはとてもいいことです。読んで理解、観て理解、聴いて理解しそして納得することもいいことです。でも、それに体感を加えるとその納得性に深みが出てきます。自分の中にストンと落ちて、しっかりと身につきます。気がつくと、それはそのひとのノウハウになり、コツとなり習慣となるのです。

せっかく時間とお金を使った読んだ本、観たDVD、受講したセミナーです。何かひとつでも試してみないともったいないですよね。でも、あなたがもしも、「いやあ~なかなか試せないなあ~」と思っているのでしたら、是非ともスタッフや部下に「この本のこれを試している」という宣言をしてみて下さい。結構面白い反応が返ってきますよ。それに、これって「お試し期間」「お試しサービス」なんです。たとえ上手く行かなかったとしても気が楽ですものね。

私の本やブログ、セミナーも、すぐに試すことの出来るノウハウでいっぱいです。是非一度「お試し」をされてみて下さい。きっとスタッフも面白がってくれると思いますよ。だって、私自身がかなり面白がって書いていますからね。

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