新人店長はスタッフに「無理難題」を言ってみよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年02月03日 05:19





「うわあ~店長!無茶言いますね~けど、店長が『やれ!』と言うのならやりましょう!さあ、みんな、いっちょやるぞ!」

スタッフは、無茶言うなあ~と言いながらもなんだか嬉しそうに答えました。店長がパート・アルバイトのリーダーに指示をしたのは、今日のディナータイムの貸し切りパーティで、通常の2倍近いお客様のご予約を受け入れるという内容でした。この店には、その人数を受け入れる客席スペースは十分にあるのですが、問題は、キッチンの製造能力でした。短時間でこれだけの人数のメニューを提供したことがなかったのです。

「よし!全員集合!これから作戦会議をやるぞ!店長ががんばってパーティのご予約を取ってきて下さったんだ。しっかり対応して、お客様に満足していただいて、パーティ以外でも利用していただけるようにしようぜ!まずは、キッチンメンバーの配置からだな・・・」

どんな店でも、店長が「そんな無茶な!」と言うような指示をスタッフにすることがあるでしょう。でも、「従業員満足度ステージ」が低い段階にある店の場合は、スタッフは、それを喜んで受け入れてはくれません。しかし、この店は違いました。「無茶言うなあ~」と言いながらも誰も反対や疑問、また不満などを言わずに、その無茶な指示に対して「どうやったら出来るか?」と検討を始めたのです。

実は、このレベル。スタッフの「仕事の満足度ステージ」の最上段に到達したレベルなのです。このステージに登り詰めた店長とスタッフは、とても強い信頼関係によって結ばれています。無茶を言う店長は、未経験の仕事に対するスタッフの実行能力を信じて指示をしています。言われたスタッフは、「店長は不可能なことは要求しない。言うからには必ず出来るんだ」という信頼と自信をベースにその指示を楽しんでいます。

お互いを信じ、自分達自身をも信じているからこそこんな素敵な信頼関係が生まれるのです。私がマクドナルドに在籍していた時も、お祭りや年末年始で売上新記録を狙ったり、突然の大量注文をこなしたり、ドライブスルーの新記録を狙ったり、無茶な指示、無茶な目標に対して、スタッフ達は目を輝かせてチャレンジしていました。

店のスタッフがこのレベル、つまり「仕事の満足度ステージ」の最上位である「誇りと感謝のステージ」に到達したかどうかは、こういう店長からの「無理難題」に対してスタッフが、嬉しそうに取り組めるかどうかでわかるのです。このステージに到達していたら、スタッフ同士や社員との間で発生する人間関係の問題は、すぐに自分達で解決していけるようになります。また、お客様に対して本当に必要なことを自分達で決めて実施していけるようになるのです。

さて、あなたの店で、あなたが「普通ならあり得ない無茶な指示」をスタッフにしたらスタッフはどう反応するでしょうか?

もしも、冒頭の様な嬉しい反応があるようならば、合格です!あなたの店は、チームとして何でも出来る最高のレベルに到達しています。しかし・・・

「え~、それは無理です!」
「店長は、スタッフの事考えてくれているんですか?」
「それって、お客様に迷惑掛けちゃいますよ!」
「店長、それはちょっと無責任と違いますか?」

そんな答えが返ってくるようならば、あなたの店は、まだ低い満足度ステージにいます。もう一度、スタッフの気持ちを考え、そして聴いてみましょう。そして、店長自身が、仕事に満足できているかどうかについて考えてみましょう。そして、まだ、しっくりいかなかったり、モヤモヤした気持ちがあったりするようならば、この4ヶ月ほどのブログをもう一度読み直して、そこに書いてある上手く言っている店長達の習慣を試してみながら、従業員満足のステージを登ってきて下さい。

大丈夫。素直にチャレンジするあなたならば必ず、冒頭の様なチームを作ることが出来ますよ!顔晴れ!

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