新人店長は「スタッフからも評価」を受けよう

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年04月08日 09:41




「それでは、今から皆さんに店長の評価をして頂きます。お配りする評価シートに店長の評価を記入して下さいね。」

この会社では、店長のリーダーシップに関する評価を年2回、パート・アルバイトが行っています。この日は、店舗スタッフミーティング。同じチェーン店の別の店の店長がやってきて、パート・アルバイトに対して、店長評価シートの付け方を説明しています。

このチェーン店が実施しているのは、一般的には「リーダーシップサーベイ」「360度評価」「多面考課」などと言われています。これは、評価対象であるリーダー(この店では店長)の「リーダーシップ」「コミュニケーション」に関する設問にイエス・ノーで評価するものです。それを、本人の自己評価や上司評価だけでなく、直属の部下、同僚、時には取引先にも評価をしてもらう仕組みになっています。その為、当の本人が、その調査について説明したり、依頼をしたりするわけにはいきませんので、別の店の店長が来て説明をしているのです。

「すみません、これって私が書いたって店長にはわからないんですか? ○や×だけならともかく、自由意見欄への記入は筆跡でわかるのではないでしょうか?」

説明を受けたスタッフから不安な点について質問がありました。

「はい、それは大丈夫です。それを防ぐ為に私が来ています。皆さんから回収した評価用紙は、私がパソコンに入力し、それが終わったら私が責任を持って破棄します。こう言う調査は、匿名性が約束されているから正直に書けるんですものね。なので、ビシビシ好きなこと書いて良いんですよ。」

部下やスタッフという立場は、まだ我慢が出来るという段階の場合は、面と向かって不満などの本音を言いません。我慢が出来なくなると、その上司や同僚や社外に向かって不満を言い始めます。この段階で、経営者のセンサーに引っかかれば、早めに対処出来ますが、引っかからなければ、会社の悪口として世間に広がるか、そのスタッフは辞めてしまう、ということになります。いずれにせよ、大きな損失であることには違いはありません。もちろん、不満を持ったままのスタッフのやる気は高まりませんし、生産性も低くなりますよね。

このような、リーダーシップサーベイ(360度評価)は、リーダーが正しい方法で部下のやる気を引きだし、成長のための手助けが出来ているのかを、あらゆる角度から確認するためのものです。

リーダーがよかれと思ってやっていることでも、そして、それを上司が「よくやってくれている」と評価していても、部下からすれば、真意がわからなかったり、社長とのギャップを感じたり、法的にどうなの?と思ったりすることがあります。リーダーが悪意でそれを行っていたらそれは問題外ですが、善意でやっていても、その方法が適切ではないこともあるのです。

その為、360度の全方面の関係者から評価されることにより、表裏のない正直なリーダーシップ、会社のビジョンやポリシーに沿った説明力をリーダー評価されることになるのです。

この仕組みで評価をすれば、「見えていないところが見える透明性のある評価」が出来る様になり、本当の意味で風通しの良い仕事環境が出来る様になります。もちろん、この仕組みを取り入れていなくても素晴らしく風通しの良い会社はあります。しかし、あなたの店や会社が「ちょっとどうかな?」と、風通しの悪さを感じる場合は、この360度評価を導入されてみては如何でしょうか?

※360ど評価について詳しくお知りになりたい方は、弊社までお問い合わせ下さい。
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