「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その18

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2014年06月26日 06:27




第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
④自分で自分の評価をしよう・・・・「ちゃんと出来ている」のかな?

「さあて、まずは、自店舗を自分の眼で見て評価するんだったな。今日はメモを取りながらの一日になりそうだな。」

 昨日、本社で「売上苦戦店再生プロジェクト」の研修を受けてきたN店長は、さっそく「宿題」である「店舗力診断シート」の診断質問に答えるための調査を始めることにしました。

 M部長から出された宿題は、4枚の診断シートにちりばめられた、いくつもの質問の内、「自己評価するもの」「お客様にアンケートするもの」「スタッフにアンケートをするもの」の3つについて3日間で仕上げてくると言うものでした。

 N店長が広げた「店舗力診断シート」には、例えば、このような質問が書かれていました。

ピープル力・・・「リクルート・リテンション力の質問」
1.必要人員の内、何%のスタッフが揃っていますか?
2.1年間で何%のスタッフが退職していますか?
3.退職者の内、3ヶ月以内に退職した人数の割合は何%ですか?
4.退職者の主な退職理由は何ですか?
5.アルバイト応募者は、何を見て応募を知りましたか?
6.スタッフに対する面談の仕組みはありますか?
7.スタッフの目標・評価の仕組みはありますか?
8.スタッフの仕事に対する満足ステージは、何段階目ですか?

「う~ん、退職者に対するデータなんて全然整理していないぞ・・・・困ったな・・・」

 N店長は、自店舗のスタッフの退職に対するデータが全然整理できていないことに気がつきました。年間の在籍人数に対する総退職者の割合や、3ヶ月以内の初期退職の割合、そして彼らの退職理由など、何の記録も残していなかったのです。

自己評価によって「やれされ感」をぬぐい去り「主体性」を持つことが出来る


 その他には、ピープル力では「店長力」の項目で、店長のリーダーシップなども自己評価をします。プレイス力では「立地認知力」として、店の側面からの視認性や、店舗近くの一番人の集まる場所(フォーカルポイント)からの視認性などについても自己評価をします。

 プロダクト力では、商品がレシピ通りに出来ているか、食品の衛生管理などはマニュアル通りに出来ているか?などの自己評価をします。また、スタッフの技術的なレベルの判断もする必要があります。さらには、ロス管理や発注、在庫管理についても、いちから再確認をします。

 プライス・プロモーション力については、店が行っている販促策やこだわりなどをお客様に「伝える力」があるか否かで評価します。また、スタッフのお客様へのサービス力については、ここで厳しく自己評価します。
※この診断シートについては、後日サンプルを公開いたします。

 「店舗力診断シート」においては、全体の3分の1程度が、自己評価によってチェックを行うのです。この評価は、店長やスタッフが、自ら自分達の店の状態を真摯にかつ謙虚に評価することが大切です。エリアマネジャーやスーパーバイザーのような、上司が来て評価をしてしまうと、これからPDCAによって、「何から始めるのか?」「何が大切なのか?」について上司から「やらされている」感覚が付いてしまいます。それでは、パワーは半分しか出ないのです。

 PDCAを廻していくのは、自分達であることを「店舗力診断シート」は教えてくれます。
さて、この診断シートですが、今度は、スタッフに「仕事に対する満足度」についてアンケートを取ります。その結果については「リクルート・リテンション力」の中の「スタッフの満足度」のところで記入するのですが、それについては明日詳しくお話しいたしましょう。
ではまた明日。

※「売上を上げるPDCA」についてのセミナー、研修、コンサルティングなどについては、弊社までメールかこのホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。

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