店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「問う・・・質問する」その2

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2015年07月04日 10:28



「聴き手側が、自分の考えを押しつけるとろくなことがないんだよ。でも、その前に・・・」

出来る店長は、昔の自分を振り返るような口調で語り始めました。

「実は、『問う』を使って行う確認には、基本的な3つのスキルがあるんだ」

出来る店長は、ホワイトボードに「3つの確認スキル」を書き出しました。

1)繰り返す
2)言い換える
3)質問する


「1は、相手の話を聴きながらそのままオウム返しをするんだ」

たとえば、

スタッフ「私は、店長が若いスタッフをほめると勘違いすると思うんです」
店長「なるほど、君は、店長が若いスタッフをほめると勘違いすると思うんですね」
スタッフ「はい」

これは、相手の発言を否定も肯定もせずに、そのまま繰り返すと言う方法です。
この「繰り返す」の目的は、相手自身が自分の話した言葉を、自分以外の人の声で聴くことにより、それがどう聴こえるかを実感させるためです。
自分が言うのと他人が言うのでは全く同じ言葉でも聴こえ方が違ってくるのです。
ごくまれに言い間違いもありますしね。


「2は、少し言い方を変えて相手に返すんです」

たとえば、

スタッフ「私は、店長が若いスタッフをほめると勘違いすると思うんです」
店長「なるほど、つまり、店長が若いスタッフを褒めることによって、図に乗って甘えてしまうと言うことかな?」
スタッフ「いえ、ちょっと違うんです。図には乗らないかも知れないけれど、甘えて仕事の緊張感が下がるように思うんです」

「言い換える」とは、相手の言葉のニュアンスや言葉の真意や目的を聴き手が解釈もしくは感じ方を別の言葉にして相手に返して当ての真意を確かめると言う方法です。
これは、聴き手が想像した内容を確認するための効果的な方法のひとつです。

「実は、ここに罠があるんだ・・・この『言い換える』の使い方を間違うと、さっき(ブログでは昨日)話した、『誘導尋問』に近い状況が起こるんだよ」

出来る店長は続けます。

「相手の発言を『言い換える』と、その言葉に対しての相手の返事は、基本的にはイエスかノー、ハイかイイエになるよね」
「確かに・・・『こういう意味ですか?』と聴くわけですから、ハイかイイエですよね」
「そのときに、聴き手である店長が、自分の考えに固執してしまうと、言い換えによる確認と言うよりも、自分の考えにハイを言わせるような言い方になって行くことがあるんだ」


出来る店長は、聴き手である方が上司の場合、部下であるスタッフは、店長による強い確認は、あまり深く考えずに「ハイ」を返すスタッフもいるというのです。

先ほどの例のように、スタッフが「イイエ」を言えれば良いのですが、スタッフの方が店長の言い換えを、きちんと聴いていないこともあるのです。また、聴いていても「恐い」と思ったり「面倒くさい」と思ったりすると、つい「ハイそうです」と答えてしまうのです。

「スタッフのそういう返事の心理を理解しないままうのみにすると、聴き手はどんどん自分の考えを押しつけるモードに入ってしまうんだよ。この罠・・・まあ、自分で仕掛けた罠なんだけどね」

聴き手が自ら仕掛けた「言い換える」という方法で、自らが「押しつける」という罠にはまってしまうと言う事です。
こわいですね~

若き店長「では、どのように言い換えれば良いんですか?」

***************************

※「『これからもあなたと働きたい』と言われる店長がしているシンプルな習慣」(同文舘出版)のAmazonサイトはこちら(でも、出来れば本屋さんで買って下さいね。どうぞ、宜しくお願い致します。)
http://www.amazon.co.jp/dp/4495530313/


※「店舗力診断」「従業員満足」「ミッションPDCA」「中小企業のブランド戦略」に関するご相談、従業員満足度調査、セミナー、研修、売上アップコンサルティングなどについては、弊社までメールかこのホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。

※「店長ナビ・店舗力診断」専用のホームページがオープンしました。詳しくはこちら!
http://www.tenchonavi.com/


※「店長ナビ・店舗力診断webアプリ」と言う新サービスがスタートしました。詳しくはこちら!
http://tenchonavi.com/contents_124.html


関連記事