店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「認める・・・承認する」その7

PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)

2015年07月25日 06:44



「僕があまり上司に『報連相』をしなくなった理由は・・・」

若き店長は、出来る店長から、「君は上司に積極的に『報連相』をしているのかい?」と聴かれ、「以前はしていたけれど、最近はあまりしなくなった」と答えたのでした。

「面倒なんですよね、相談するって・・・まあ、売上報告やクレーム報告はしないといけないので、随時行っています。連絡も、しておかないと行き違いが起こっても困るのでメールなどでちゃんと行っています。でも、相談は・・・するのが面倒というか・・・嫌なんです・・・」
「なるほどね。僕もそんな気持ちになったことがあるからわかる気がするよ。じゃあ、なぜそんな気持ちになるのかを整理してみようか」

出来る店長は、そう言いながらホワイトボードに「相談をしたくない理由」と書きました。
そして、いつものように、ふたりでその理由を書き出しました。

1)いきなり否定されるから
2)完成間際に、やり直しを指示されるから
3)もうすぐ出来上がるというタイミングで追加を言われるから
4)この方が良いとアドバイスされるから
5)見てくれなくてそのまま放置されるから


「いや~なんだか胃が痛くなるような理由がたくさん出てくるね~」
「書き出してみると、自分も上司として部下に対してこんなことをしているような気がします」

「そうだね。立場が違ったら全然別のことが見えるものだね」
「そうですね」

「さて、この5つの内、1から4までは同じようなものだね。上司という立場の人たちの多くが勘違いをしていることは、『上司はアドバイスをしないといけない』と思い込んでいることなんだ。それが、1のように否定的に表現したり、2のように高い基準を示したり、3や4のようにより良いものを求めたりするんだ」
「全くもって迷惑なことです。これがあるから相談なんてしたくないんです」

「とは言うものの、上司としての知識、経験そしてリソースは、一般的には部下のそれよりは高度であり多いのが普通だよね。また、要求レベルも部下よりは高いのが普通だよね」
「だからといって、一度任せたんだったらごちゃごちゃ言わなきゃあ良いのに・・・」

「そこが上司の立場や責任やプライドの悲しいところだな」
「でも、それによって部下のやる気がなくなるのは本末転倒です」

「そういうこと。ならば、上司の立場を活かしながらも、部下がやる気を持って取り組めるようになるにはどうしたら良いんだろう?」
「何も言わなかったら、上司の立場は守れませんか?黙っているというテクニックをこういうときに使って欲しいです」

「まあ、その『黙っている』を全上司が使えるんだったら苦労しないよね~まあ、この場合は『部下の立場で出来る工夫』を考えてみよう」
「部下としては・・・・仕事を指示されたときに、ゴールのイメージを具体化して合意しておくことだと思います。どんなレベルで、いつまでに、いくらの予算で、どんな方法をするかについて最初に合意できていたら大丈夫なような気がします」

「いいね~他にはあるかな?」
「はい、スタートした最初のポイントで、もう一度、内容や方法やゴールについて確認して合意することです。全然やっていませんが・・・」

「すばらしい!本来は、それを上司として実施するのが本筋だけどね。それをしないから途中や最後で何か言わなきゃならないと思ってしまうんだよ。つまり、ゴールの合意不足とフォロー不足に対する上司の反省行動なんだよ」
「うわ~それって思いっきり迷惑です!そんな反省はいりません」

明日に続く。

***************************

※「『これからもあなたと働きたい』と言われる店長がしているシンプルな習慣」(同文舘出版)のAmazonサイトはこちら(でも、出来れば本屋さんで買って下さいね。どうぞ、宜しくお願いします。)
http://www.amazon.co.jp/dp/4495530313/


※「店舗力診断」「従業員満足」「ミッションPDCA」「中小企業のブランド戦略」に関するご相談、従業員満足度調査、セミナー、研修、売上アップコンサルティングなどについては、弊社までメールかこのホームページの「お問い合わせ」「お気軽にご相談下さい」から、お問い合わせ下さい。ご連絡をお待ちしております。

※「店長ナビ・店舗力診断」専用のホームページがオープンしました。詳しくはこちら!
http://www.tenchonavi.com/


※「店長ナビ・店舗力診断webアプリ」と言う新サービスがスタートしました。詳しくはこちら!
http://tenchonavi.com/contents_124.html


関連記事