成果を出す監督の共通点
男子サッカーオリンピック代表監督の関塚隆氏、女子サッカーオリンピック代表監督の佐々木則夫氏。
戦術を教え、情報をコントロールするクールな関塚監督と、戦略を伝えた後は選手の自主性に任せ、情報をオープンにするおやじギャグの佐々木監督。
対照的と言われながら、彼らには、さすが代表監督と言われる素晴らしい交通点があるようです。
それが「選手への細やかな気遣い」です。
シーダーシップやリーダーとしてのあり方、については、色んな推奨像があります。
時代によっても求められる像は違うし、個人個人によっても自分のリーダーに対する期待像が違います。
私などは、ビジョン以外の指示が全く無いリーダーが理想。
なので、そのリーダーが普段何をやっていても気にならないし、チームメンバーが何をやっていても気にならない(笑)
解らないときは聞けばいいのですからね。
しかし、戦略戦術を事細かく指示してくれないと動けない部下もいます。
放置されると、何もしない部下もいるのです。
部下のスキルや志向を、全く把握せずに放置すると、機能はしません。
もちろん、主体性の高いチームにきめ細かい指示をすると、その能力を有効に生かせません。
つまり、チーム全員が同じ志向、同じスキルではないということです。
澤選手のように苦しいときに、背中を見せるのがリーダー、と言う場合もあるだろうし。
背中を押すのがリーダー、と言う人もいるでしょう。
率先垂範しなければ、リーダーではない、と考える人もいるでしょうし、手本は見せないリーダーもいます。
成果を出すリーダー像には、決まった形など無いのかも知れません。
しかし、今回のオリンピックを見ていて、「ああ、なるほどなあ~成果を上げる監督には、ちゃんと共通点があるな」と思ったのです。
関塚監督は、本当にきめ細かく、ひとりひとりの体調や、メンタルを気にかけ気遣っているそうです。
戦術に細かさを求めるだけではなく、自らも選手への気遣いを細部にわたって行っているそうです。
その状態を理解した上で、最大の力を発揮させる。
一方、佐々木監督も、おやじギャグを言いながら、滑り、それにため息をつかせながら、選手達のプレッシャーや責任を一手に背負うという気遣い、心遣いを見せています。
ですので、選手達は、それぞれ、監督にメダルをかけさせたい!と、誰よりも監督に対する想いを語っています。
求められるリーダー像も、求めるリーダー像も、色々あっていんだと思います。
リーダーとはこうでなくてはならない!と決める方が無理があります。
ただ、日本代表クラスは、監督の特性や個性にマッチした選手を集めることが出来るのに対して、企業はそんなに人材はいない、そんなわがままは言ってられない、と、よく言われます。
果たしてそうなんでしょうか?
マッチするしないの前に、監督は、ビジョンを伝え、部下一人一人のスキルや体調、メンタル面をよく観察しているんでしょうか?
自分のやりたい方法、自分が主張する方法を、ただそれが一番正しいと思い込んで、部下に押しつけているだけなのではないでしょうか?
部下の方も、上司の想いを理解せずに、ただ、リーダーはこうあるべきと、自分の期待を勝手に押しつけているだけなのではないでしょうか?
ともに、お互いの特徴を理解しながら、そしてそれを尊重しながら、共に達成する事を期待されている成果の獲得に向かう!
それが、「チーム」なんだと私は思います。
「相手への配慮」
「相手の立場に立って考える」
成果を出すリーダーには、こういう視点で相手を見る力があるのです。
だから、部下が「よ~し、この人の為にも顔晴るぞ!」とモチベーションを上げるのです。
強い、弱い、明るい、クール、細かい、大雑把、指示型、参加型、率先垂範型、背中押し型、何でも良いのです。
「相手に対する気遣い」をしっかり持っていれば、それがリーダーとしての成果に繋がるのです。
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年08月09日
- 09:22
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