「相手軸の立ち方」⑫「質問」で追い詰めるのは止めよう
「質問」で相手を追い詰めてしまうことがあります。
「相手の立場に立つ為」の質問なのに
「相手のことをもっと知る為」の質問のはずなのに
どんどん相手を追い詰めてしまうことがあります。
たとえば、「何で?(なんで)」と言う聞き方です。
「どうして?」と言う言い方もします。
問題が発生した時によく使われます。
しかし、この「何で」「どうして」は、相手の責任を追及する聞き方です。
これは、もはや「質問」ではありません。
「追求」なのです。
「何で、出来なかったの?」「何で、やらなかったの?」「何で、失敗したの?」「何で、遅刻したの?」
出来なかった、やらなかった、失敗した、遅刻した、その人に対しての責任を追及しているのです。
人に責任を求めて追及し始めると、相手は本音を言わなくなります。
防衛反応が混じった返答をし始めます。
それでは、相手をよく知ることは出来ません。
つまり、相手の立場には立てなくなるのです。
問題点の追求は、人以外の「原因」「条件」「障害」に行かねばなりません。
人以外の所に行くから、安心して本音を話してくれるのです。
その本音から、改善ポイントを探っていくのです。
私が店長をしていた時の、隣の店の店長が、この「何で何で攻撃」がもの凄い人でした。
仕事の出来が悪い、アルバイトリーダーを徹底的に追い詰めます。
アルバイトリーダーは抵抗出来ずに、言い訳をし続け、「すみませんすみません防衛」状態に入ります。
後にこのリーダーに聴いたのですが、彼は、「店長が『何で何で攻撃』に入ったら、とにかく謝り続けること。まともに言い訳をしても、根本的な原因は追及しないから、店長がおとなしくなるまで、『すみません、以後気をつけます。』を言い続ければ良いんです。」と笑いながら言っていました。
アルバイトリーダーは、もう、根本的解決には目を向けていませんでした。
つまり、追求をし続けても、いくら理屈で追い詰めても、一緒に根本的な原因を発見して、一緒にそれを解決しようという、前向きな気持ちが伝わらない限り、「何で何で攻撃」は全く意味を成さない、と言うことです。
コーチングの世界でも「反省は求めない」のです。
「反省」よりも、
①「何が邪魔しているのか?」
②「後、何が必要か?」
③「次回どうするか?」
この3つを追求する方が、具体的な改善に向かっての「前進力」は断然高いのです。
過去に対する反省よりも、未来に対する具体策を進めて行くのです。
必要なのは「言い訳」ではなく、「改善の意志と具体的な行動」だけです。
相手を追い詰めようとすると、必ず「逃げ」ます。
原因は「ひと」ではなく「人以外の何か」であることを認識し、共有し、共にその「問題点」の解決策を練るようなリーダーにこそ、相手(部下)は本音を言います。
それこそが、「相手の立場に立つ」為に「相手に本音を語らせる」ように、コミュニケーションを取る、と言うことです。
さあ、今までの「何で何で攻撃」は、捨ててしまって、「一緒に考え一緒に解決しよう」という雰囲気を作っていきましょう!
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2012年11月25日
- 06:04
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