「相手軸な人」⑤ノリノリ店長の作り方
「乗ってる店長は違うね~~」
スーパーバイザーにそう声をかけられたのは、都内のある商店街に出店しているファーストフード店の店長でした。
この店長、最近非常に「乗って」います。
とにかく元気が良い。
なので、笑顔も良いし、それが店舗全体によい影響を与えています。
店頭に出て呼び込みをしておるスタッフも元気がよく笑顔も良い。
店内に入ると、スタッフ全員が歓迎してくれる。
店長に聴いてみました。
私「どうしてそんなに元気なのですか?」
店長「はい!お客様が大好き!ご近所さんも大好き!商店街全部大好きなんです!そしてスタッフももちろん全員大好きです!!」
ま、確かに・・・スタッフやお客様のことが好きならば、仕事をしていても楽しいですよね。
でも、どうしてこんなに何でもかんでも好きになれるのでしょう??
今度は、スーパーバイザー(SV)に聴いてみました。
私「店長の『みんな大好き!』の原因は何なのでしょう?店長は昔からあのような感じなのですか?」
SV「まあ、元々は普通の店長でした。どちらかというと、次に何をしたら良いのかいちいち聞いてきた店長でした。」
私「そんな普通の店長が、あのように元気に店長お客様にお声がけはなかなか出来ませんよ。あなたが何かをしたのですか?」
SV「確かに、私は彼女の依存性の高さがとても気になっていました。指示をしないと何もしない。言われたらやる。言われてやるのはそこそこ出来るが、もの凄くはありませんでした。なので、彼女には、『自分で考える』習慣を付けさせようと思いました。」
私「どのようにしたのですか?」
SV「会社の目標は決まっています。店舗の数値目標も決まっています。でもそこに行くための道順と手段は、自分で考えさせるようにしました。彼女が、ちょっと遠回りを選んでも、何も言わないようにしたんです。」
私「その結果、どの様に変化したのですか?」
SV「最初は、ひとりで悩んでいましたが、徐々にスタッフと一緒に考えるようになったんです。そこから一気に変化しました。スタッフを巻き込むことで、責任感も強くなってきたんです。結果、率先垂範で動くようになりました。後は、乗ってきた彼女に『さすがだね~』『やるね~』『違うね~』とほめるだけで十分でした。」
確かに、最初はそう簡単に自分で答えを導き出せたわけでは無かったようです。でも、そんな時に答えを教えてしまうと、また上司に答えを求めるようになってしまいます。
スーパーバイザーに必要なのは、「信じること」と「我慢」だと、彼女は言いました。
上司は、部下が最も効率よい「正解」で仕事をしてくれないと、納得しないことがあります。
特に、上司に成功体験が多い場合は、それをそのままやって欲しくなります。
しかし、部下にとって必ずしもその方法が適切とは限りません。
その時の環境(スタッフや店舗やお客様などや自分の状況など)は同じではありません。自分の成功事例や他の店舗の成功事例はあくまでも他人の事例。それをどの様な形で使うかは店長の裁量・判断・好みで良いのです。
大切なことは「自分が答えを出して、自分でそれを言う事」だと、このスーパーバイザーは強調されていました。
そして、店長が、答えを絞り出して来たとき、スーパーバイザーはこのように言うのだそうです。
「なるほど、それはいいね。それでやって行きましょう。もちろん、それが上手く行くようにするために、私も協力します。私が、何を手伝ったら良いかを教えて下さいね。」
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年03月19日
- 05:52
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