「相手軸な人」㉒杓子定規から一変した弁理士のお話
「このままでは特許は取れません。独自性が見えないのです。けれど、角度を変えて見てみると可能性が見えてくるかも知れません。もう一度、違う視点でこの技術を見つめ直してみましょう。」
今日は、先日、大阪に出張したときに、ある弁理士の友人から伺ったお話をご紹介します。
彼はある有名メーカーに勤める工学博士でもある弁理士。そのメーカーの研究者・技術者が発明した技術を「特許」として権利を獲得し、それを守るお仕事をされています。
弁理士とは、知的財産権を扱っている法律家です。
法律家は、非常に堅い!
法律を扱っている方とお話をしていると、中には「法律ではこうなっている」「ここは法律で決まっているから無理だ」「法的にはこれは難しい」などと言われる方がいます。こちらの期待は、法律を遵守しながらも「だからどうすれば良いのか?」という解決策を聴きたいのに、ばっさりと一刀両断に切り捨てられたりします。
もちろん、法律家はそんな方ばかりではありません。「どうすれば解決できるか」についてアドバイスをして下さる方もたくさんいます。
しかし、この弁理士は、以前は切り捨て型の法律家だったそうです。
弁理士というお仕事は、法律と言うよりは「既に登録されている特許や商標」また、「類似との違い」や「既に一般的なもの」との闘いがとても大変な仕事なんだそうです。(違っていたらゴメンナサイ)
つまり、法律の条文がどうのこうのという問題よりも、その特許や商標が、初めてのものか?一般的なものでは無いのかどうか?について、凄い神経を使って調べるのだそうです。(ざっくりな性格の私にはとても出来ません(笑))
なので、彼は、類似品との違いや独自性や一般的では無いと言う事がきちんと証明されていないと、「それはダメ」と切り捨てていたそうなのです。
そんな彼が、何がキッカケで、杓子定規な切り捨て型から、冒頭のコメントのように、「どうすれば出来るか?」という質問型に切り替わったのでしょうか?
それは、コーチングとの出会いだったそうです。
コーチングは、「相手が自分では未だ気がついていないことを、気がつくように問いかけをするスキル」です。
彼は、自分自身も技術者で工学者ですから、「答えがわかっている自分」の立場で、特許申請の仕事を捉えていました。しかし、コーチングの存在を知ったときに、「相手から可能性を引き出す」ことの重要性に気がついたそうです。
特に「視点を変える」ことの効果の凄さに感動したと言われました。
コーチングの「視点を変える問いかけ」を受けると、コーチである私でさえ、ガガーーン!と言うような衝撃を受けることがあります。自分の固定概念や自分で自分にブレーキを掛けていたことに気がついたりするのです。
特許も同じかも知れません。
視点を変えて見つめてみることで、過去の事案とは明らかに違う自分の発明技術の独自性が見えてくる可能性があるのです。
彼は、本格的にコーチングを学びたいなあ~とおっしゃっていました。
本格的に学ぶと、さらに「視点を掛ける問いかけのスキル」がレベルアップします。
そうなると、もっと凄い特許技術を引き出す弁理士になられることでしょう!
チャレンジされるのを楽しみにしています。
※アメブロで、ブログバックナンバーの改定新版を毎日更新しています。
読み逃した方は、こちらもどうぞ<(_ _)>
http://ameblo.jp/aitejiku/
- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年04月06日
- 10:42
- コメント(0)
この記事へコメントする