主体的で意欲的な目標を持たせる「〇〇〇〇会議」とは!
「成果とは被評価者本人の行動によってもたらされたもの」と私は定義しています。
ですから、被評価者の影響では無いものは、その人の「成果」ではなく、他の人の成果なのです。しかし、個人では無く、チームで行動している業態とか環境の影響を受け安い業態では、ここの評価が極めて難しいのです。店舗を構えているビジネスは全て環境の影響を受けますし、チームで仕事をしています。
また、店長の責任でもある部下の育成は、店長の影響がどの程度あったのか?を数値化することは非常に難しく、人材育成評価そのものを難しくしてしまっています。ですので、一般的には人材育成の評価は、指定のシステムを実行したか?否か?とか、コンテスト結果とか、部下の昇格などを上司の成果にそのまま適用するなどの苦肉の策を講じているのです。
では、「店長自身の影響によるものかどうか?」一番分かりにくい「売上げ」から考えて行きたいと思います。
一般的には、売上げの目標は「前年実績」を元にされて決められることが多いようです。少し細かく設定する企業ならば、曜日毎の売上げの違いを考慮して、前年と本年の各曜日日数で調整をかけたりします。
この前年実績を使うことで問題になるのは、前年度の営業期間に置いて「商圏の変化~競合の出退店」「フェアなどのイベントの強弱」など、店長の責任によるものでは無い影響が、存在する場合です。また、前年に改装があったり、前年に新規オープンした店舗であったりする場合は、そのオープン景気の影響を配慮する必要があります。
そうやって、過去の影響を全てフラットにした状態の売上げを「基準売上げ」とするのです。本年度の店長の成果は、この基準売上に対してどれだけ売上げを伸ばしたかで評価されると、かなりフェアな状態に近づきます。
ただし、この考え方の問題点は、ふたつあります。
ひとつは、過去の環境・イベント等の影響を正確に計る方法が無いと言う事です。その為に、目標を作る店長やマネジャーが、出来るだけ基準売上げを低くしようとする点です。
もうひとつは、各店舗が基準を低く抑えてしまうが為に、全店も基準を合計しても、既存店ベースで前年をクリアーすることが出来なくなる場合があると言うことなのです。
これらの問題点を解決する方法としては、業績評価の基準となる「目標基準」を明確にするために、目標設定そのものに徹底的にこだわることで解決を図っていきます。これは、店長と担当マネジャーによって作られていきます。そして、それを「目標発表会議」でプレゼンテーションするのです。つまり、二次評価者や同僚の前で、自分が設定した基準売上げとチャレンジ売上げ、更にいかにしてそのチャレンジ売上げを獲得するのかという計画についてプレゼンテーションを行うのです。
店長やマネジャーの評価を決定するとき、多くの企業では「密室」で行われています。オープンで行われている企業もありますが、この割合は非常に低いのが現状です。オープン化は、フェアに評価する基盤となります。そして主体的な目標設定は、責任感と意欲の向上パワーとなるのです。
店舗が受ける環境やイベント影響に対して店舗担当者が真剣に考え、同時にそれをどう克服して高い売上げを獲得するのか、についてプレゼンテーションをするようになると、必ず目標に対する責任感が天と地ほど差が出て来ます。
そして、経営者が目指す全社の売上げ獲得目標に対して自分がどれだけ貢献するのかについて、説得力のあるプレゼンをすることにより、6ヶ月間・半期の取り組み姿勢は格段に向上するのです。「成果」が店長の影響によるものかどうかは、この主体的な目標設定こそが、一番の判断基準となるのです。
明日に続く。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年07月14日
- 05:20
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