リーダー育成には長期計画で取り組もう
列車のトラブルなどが相次いでいるJR北海道は、JR東日本から車両の検査態勢や技術者の育成方法などを意見交換会で紹介されたという記事(2013/8/23読売新聞)がありました。その記事の最後にはJR北海道の車両部長が「人の育て方が全く違った。長期の教育を考えなければならないと感じた。」と述べたとまとめています。
技術者のリーダーを育成するために、JR東日本が2年間の専門教育を行っているのに対して、JR北海道は数日間の短期教育が中心だということですが、チョットびっくりする内容ですね。まあ、記事は会合の内容を詳細に伝えているわけではありませんので、これ以上感想は差し控えますが、人材育成に携わる立場としては、ここからも学ぶものがありそうだなと感じた次第です。
どんな業界でも、よく似たチェーン店でも、会社が違えば人材育成、リーダー育成に対する戦略的な考え方は全く違います。人材育成よりも短期的なコストと業績だけを求める経営戦略もありますし、利益の多くを人材に再投資し続ける企業もあります。
研修施設などのハードの投資を積極的に行っている企業もあれば、研修そのものに相当数の時間とコストを掛けて、徹底的に人材を育てようとしている企業もあります。
外食などは、ビックリするほどその人材育成戦略に企業間の差を感じます。
私が卒業した、日本マクドナルドでは、第1号店を銀座にオープンする前にすでに教育研修機関であるハンバーガー大学を開校していました。居酒屋の日本海庄やを運営する大庄では、自社で職業訓練校も運営していたりします。
私が今度参画する、ビューティサービス・スーパーバイザー・アカデミーは、美容業界が、スーパーバイザー育成のために立ち上げた教育機関です。
それらはどこも、何度も何度も研修受講を繰り返し、徐々に段階を上げていき社内の立場や専門分野に応じた教育を継続して受け続けると言う長期的に人材を育成して、その人材がお客様に満足を提供し、その人材が会社を支えていくんだ、と言う熱い想いを持っています。
一方で、即戦力と言う中途採用ばかり採用して、ろくに教育もせずに現場に放置し、頭数合わせだけで現場を廻している気になっているような企業もまた多くあるのも現実です。
人材育成って、その場では全然利益を生みません。むしろそこにかかるコストだけが目立ちます。しかし、それをコストと捉えて節約しようとする企業と、財産への投資と考えて、継続的に投資し続ける企業と、数年後に大きな差が出るのはだれでも解ることなのです。
世の中の全ての経営者が、この単純な計算式が理解出来、そして支持するようになる日を目指して、今日も顔晴ります。なんだか、JRの記事を見て、いまさらこんなこと言ってるのか・・・とため息付きながら書いたらこんな落ちのないブログになってしまいました(笑)
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年08月24日
- 06:23
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