アドバイスの大きな落とし穴に気をつけよう
「あなたは、そう思っているかも知れないけれど、それはちょっと違うと思うな。これはこういう風に考えてこうした方が良いと思うよ。」
面談などで、パート・アルバイトの話を聴くと言いながら、結局はアドバイスをしてしまう・・・
実は、90%以上の面談は、このアドバイスでエンディングを迎えています。その為、本来の「相手の話を聴く」と言う目的は、未達成の面談が実に多いのです。もちろん、部下やパート・アルバイトの場合は、教える必要があることもあります。パート・アルバイトの方からアドバイスを求める場合もあります。それはそれで構いません。そう言うときは、「じゃあ今から、私の意見を言うね」もしくは「アドバイスをするね」とアドバイスモードにあなたも、相手も切り替えれば良いのです。しかし、このアドバイスはあくまでも話を聴く目的の一部に過ぎません。アドバイスをきっかけに、相手の話を聴かないと本来の目的は達成出来ていないのです。
私もそうなんですが・・・アドバイスモードに入ってしまうと延々と話をし続ける上司や経営者がいます。というか90%以上の上司はそうなのです(私の経験からですが・・・)。話し始めると堰を切ったようにアドバイスをし続けます。
こんな時、相手は「あれ?私は話さなくても良いのね・・・」と言う感じになってしまいます。
私がコーチングをしているときは、アドバイスモード中であることを意識するようにするために、目の前に印を置くようにしています。例えば、ボールペン。例えば、時計。アドバイスモードに入るときに、その小物に「これはアドバイスをしていると言う印だよ」と念じてから、アドバイスをするのです。そうすると、途中でその小物を見たときに「おっと!私はアドバイスをしているんだったな。話しすぎないように気をつけよう。」と自制が出来るのです。
目的はあくまでも「聴く」ことです。聴くことがパート・アルバイトとの信頼関係の第一歩です。
自分の話が長くならないように心がけることが大切ですよ。その為にも、「いま、自分が話している」と言う事を忘れないように、自分なりに工夫をしてみましょう。
さて、アドバイスをした後も、気をつけないといけないことがあります。
相手が、「私もそう思います。ありがとうございます。」と言って終わらせてしまうことがあるのです。アドバイスした方も、こういう返事を聞くと、「そうか、わかってくれたか~」と単純に安心してしまいます。これは、絶対ダメ!!
アドバイスをした後は、それに対してどう感じたか?自分はどう解釈したのか?その上でどうしようと考えているのか?を、必ず聴いて欲しいのです。でないと、アドバイスの効果は、全くありません。アドバイス後に「はいわかりました」と言って、素直に改善されること、もしくは目標を達成されることはほとんどありません。この段階では、あなたのアドバイスが聞こえただけで、自分のモノにはなっていないからです。
アドバイスを活かすも参考にするも、逆にしないのも相手の意志です。聴いた上でそれをどうするのかは必ず確認しましょう。でないと、アドバイスしたあなたが「言ったらきっとやってくれるよね」と思い込んでしまうのです。で、結果相手がしないと・・・あなたと相手のとの信頼関係は、余計に悪化してしまいます。
「聴く」モード、「アドバイス」モードには、たくさんの危険な罠があります。これに引っかからないように、「聴く力」を高めていってパート・アルバイトとの信頼関係を深めていきましょう。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2013年09月19日
- 06:53
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