新人店長は「ミス」を責めずに「チャレンジ」をほめよう
「店長スミマセン・・・今日のランチタイムでホールが混乱したのは私の判断ミスです。」
「いや!よくやった!Bさんに新しいポジションを任せてみたんだろ?ナイスチャレンジだよ!ちゃんと後半よくリカバリーさせていたしね。大丈夫、明日はきっと上手く行くよ!」
この日のランチタイム、スタッフリーダーのAさんは、まだキャリアの浅いBさんに新しいポジションにチャレンジさせようとしたのですが、Bさんは、慣れないポジションにまごつき、結果、この日のランチタイムはドタバタの1時間となってしまったのです。そして、ランチタイムが終わった後、リーダーのAさんは、店長に冒頭の様に謝罪したのでした。
しかし、店長は、後輩を成長させようとチャレンジをしたBさんをほめました。そして、判断ミスとフォローアップ不足については、一切責めることは無かったのです。店長は、ランチタイム後半の彼の行動を観て、次回は今日の反省を活かすだろうと確信していたのです。反省し、次回への対策を考えている部下に対して、責任を追及するとかえってやる気を無くしてしまいます。そればかりか、チャレンジしようとする意欲さえも奪ってしまうことにもなりかねません。
世の多くの幹部達が、「うちの部下達には、チャレンジ精神というものがない。失敗を恐れずやってみようという気概が感じられないんですよ。」と言っているのをよく聞きます。でも、このチャレンジ精神を封じ込めているのは、他ならないその幹部そのひとなのです。部下が「失敗を恐れる」のは、失敗したときのリスクを考えるからです。そのリスクは、かつてチャレンジした自分や仲間が「失敗したときに」どの様な評価(仕打ち?)を受けたかの経験に基づいています。チャレンジしない部下達は、上司達のかつての態度から判断して、自分の身の安全を図っているに過ぎないのです。
実は、冒頭の店長もかつては、ミスをした部下達をきつく叱っていました。部下のためと思っての叱咤のつもりでしたが、部下達は彼の想いとは裏腹に、次第にチャレンジをしなくなっていったのです。そんな彼を現在のように進化させたのは、ある偉人の名言を知ったからでした。
「ひとは努力するほど間違いを犯すものである」ゲーテ
「優れている人ほど数えきれない間違いを犯す」ピーター・ドラッカー
Facebookをしていた店長は、ニュースフィールドに流れる「名言」などをよく読んでいました。そこで見たのがこの偉人達の言葉だったのです。
彼は自分のかつての上司を思い出しました。自分が今あるのは、まだ未熟なときに、何度ミスをしても何度も何度もチャレンジをさせてくれたからだったこと。その時に上司は、ミスを責めずにチャレンジをほめてくれたこと、そのおかげで「今度はこうしよう」「ここを工夫してみよう」と、反省と分析と対策を考えることが出来たこと。そんなことを思い出したのでした。
今、成果を出して、責任あるポジションを獲得しているひとは、少なからずそう言う経験があったはずなのです。でも、いざ自分が部下を持つと、その部下のミスを責め、チャレンジ意欲を押さえ込んでしまいます。これは、結局自分の身を守っているだけなんですよね。
どんなひとでも、その成長のプロセスには必ず「チャレンジ」があります。それなくして成長した人はいないのです。部下を成長させること。それが上司の仕事なら、部下のチャレンジ意欲をもっともっと向上させていきたいものですね。
さて、あなたの部下は、今日もチャレンジしていますか?もしも、していなさそうだったら・・・その原因はあなたにあるのかも知れませんよ。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年01月05日
- 09:32
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