新人店長は「フェアに評価する」本当の意味を知ろう
「店長は、絶対あの子を贔屓しています。そんなのフェアじゃあないです!」
このスタッフは、入店して1年。この日はちょっと興奮しながら店長に不満をぶつけていました。
不満の内容は、「自分は今回時給が上がらなかったのに、同じ時期に入店したBさんは、10円上がった。私の方ががんばっているのにおかしい。店長はBさんのことを贔屓している。」と言うものでした。
パート・アルバイトを抱える店舗ではよくある話ですよね。(あってはいけないんですけどね。)店長は、何かしらの基準があってスタッフの時給評価をします。それによって、時給が上がったり、そのままだったり、時には下がったりします。一方でスタッフ自身も自己評価をしています。「私はこんなにがんばったらもっと時給を上げて欲しい」「私は絶対に他のスタッフよりもがんばっている」と、こんな感じに自分で自分を評価しています。スタッフの時給や昇格に対する不満は、この店長評価と自己評価にマイナスのギャップが生まれたときに発生します。まあ、社員でも同じですけどね。
さて、そもそも「フェアに評価する」とはどう言うことなのでしょうか?
それには、次の条件が満たされていることが必要なのです。
1)公開された評価基準があること
2)評価基準について説明を受け納得して合意していること
3)評価基準に基づいて評価されていること
この3つがその条件です。これは、昇給だけではなく昇格においても同じです。
ところが、この3つの条件を満たしていないどころか、ひとつもクリアー出来ていないところが多いのです。
まず、1)の公開された評価基準・・・あなたの店ではありますか?
基本は「何が出来るのか?」です。これを数値化しておくのがポイントです。
例えば、「1時間で何がどれだけ出来る様になる」「お客様の評価を何点獲得する」「5人以上のスタッフの承認を獲得する」などです。これが公開されていないと、目標は設定出来ないはずですよね。
次に、2)評価基準の説明と納得した合意・・・・納得した合意ですよ。
これも、なかなか出来ていないですね。下手をすると、一切説明しない店長もいます。こういう店長は「評価でスタッフを支配する」ことを目論んでいるのかも知れませんが、そもそも、「評価権で支配する」という発想そのものが間違っています。
よく評価権、人事権を持つと「生殺与奪の権利」を得たかのように勘違いをして王様のように振る舞う人がいますが、「言うことを聴かせる」のならば、スタッフが「本当にそうしたい」と思えるような納得性と人格と処遇が必要なのです。生殺与奪のような恐怖で支配をしても、絶対に本来の力は発揮する事は出来ません。恐怖で支配すると、結果的に、成果は上がらず、支配者気取りはその立場を失うことになるのです。店長やマネジャーならば、降格、更迭。社長であってもその会社を失うことになるかも知れないのです。
目標と評価は、部下、スタッフのやる気と能力を引き出し、最大限に引きあげることに活用しなくてはなりません。そして、その目標と評価の仕組みに最も効果を発揮させる方法は、この3つの条件を満たすことなのです。
さて、今日は少し硬めの話になりましたので、これくらいにしておきます。2)の評価基準の合意については、明日もう少し続きをお話ししますね。お楽しみに。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年04月05日
- 11:22
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