「売上を伸ばし続ける店長」がしているPDCAのまわし方:その26
第3章 PLAN:情報を集めて納得の行く戦略を立てよう・・・・思い込みを無くして正しい優先順位を決めよう
⑫SWOTをクロスさせて「戦略」を組み立てよう
「それでは、そろそろ『戦略』を立ててみましょう。先ほど作成したSWOT分析を見て下さい。」
M部長は、店長達に、先ほど作成した「SWOT分析」を見るように指示をしました。そして、新たな用紙を配りました。
「今度は、先ほど作成したSWOTの4つのマスに貼られた付箋を、新しい用紙の同じSWOTのところに貼り替えて下さい。」(貼り替えた状態が、上部の図です)
M部長が、配付した表は「クロスSWOT」と言って、SWOT分析から「戦略」を導き出す用紙です。
SWOT分析には、内部要因としての「強み」と「弱み」。外部要因としての「機会」と「脅威」について、いくつかの現象が書き込まれています。それを今度は、上辺・表頭に内部要因、左辺・表側に外部要因を配置替えしているのです。
「これを、クロスさせると4つの戦略が生まれます。」
1)強みを活かして機会をつかむ
2)弱みを克服して機会を逃さないようにする
3)強みを活かして脅威に対抗する
4)弱みを克服して脅威に負けないようにする
これが戦略策定のSTEP1です。
「SWOTの各項目を使ってクロスSWOT戦略を作ってみよう。」
1)店舗前の通行者を獲得するために価格満足の高さを活かす
2)OL客を逃さないために近隣ビジネス街での認知度を高める
3)競合の接客レベルに対抗するために評価の高い味についての評判を高める
4)競合の接客レベルに対抗するためにまずは従業員の仕事満足度を高める
冒頭のSWOT図に書かれている内容で組み合わせると、このようになります。
これが「基本戦略」となるのです。各項目に書かれている内容がたくさんある場合は、この「基本戦略」は、10個でも20個でも30個でも出てくることになります。
このように、SWOT分析を行うと、「基本戦略」は簡単に作成することが出来るのです。
もしも、このようにSWOTをクロスした戦略ではなく「思いつき」で戦略を作ろうとすると、目の前の現象を改善するための「リアクション戦略」「行き当たりばったり戦略」を作ってしまいます。例えば、「笑顔で挨拶をしよう」「価格を下げよう」「チラシを配ろう」「スピードを強化しよう」こんな感じですね。世の中には、こんな「戦略」を平気で作る店長も多いのです。これでは、長く安定した店を作ることは出来ません。
PDCAは、決して緊急時のリアクションを否定している訳ではありません。しかし、あなたが、年間計画として立てていくPLANは、あくまでも根本の改善、ビジョンの実現を念頭に作成して欲しいのです。それが、あなたの仕事を楽にして、もっとも高い成果を上げられる一番お薦めの方法なのです。それが、クロスSWOT戦略策定です。
さて、ここまで来ると、今度は、たくさん出てきた「基本戦略」に優先順位を付けなくてはなりませんね。
明日は、その方法についてお話ししましょう。
ではまた明日。
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2014年07月04日
- 06:31
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