店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「伝える・・・伝達する」その10
「『お店の現在地』がわかるんだよ」
出来る店長からそう言われた若き店長は、すぐにその意味を理解することが出来ませんでした。
「え?何ですか?『お店の現在地』って・・・?」
「『お店の現在地』とは、現在のお店が、どういうレベルにいるのか?どういう状態なのか?つまり、お店のチカラ、店舗力のことなんだ」
「あ~なるほど。QSCチェックとか売上状況とかですね」
「それだけじゃあない。そもそも、お店が売上を伸ばしていくときにどう言うチカラが必要なのかってあまり知られていないんだ。僕は、それを具体化して診断しているんだよ。店舗目標はそれを元に決めているし、スタッフ達の個人目標もそれを元にしているんだ」
「スタッフについては、トレーニング進行表がありますよね。マニュアルの項目毎に、それぞれがどの程度身についているかをチェックしていますよね」
「そう、でも、お店そのものについては無いんだよ。QSCとか売上レポートとか、ミステリーショッピングリサーチ(覆面調査)などの評価表はそれぞれにあるんだけれどね。全部をまとめたものが無いんだ」
「先輩は、それをひとつにまとめたんですか?」
「そうなんだ。僕たちのチェーンの優秀な成績を残している店やそれを実現した店長達に色々アドバイスをいただいて、『優秀な店』や『ダメダメの店』の定義を決めたんだ。それをもとに、今の僕の店の店舗力を数値化しているのさ。僕の店もまだまだだからね」
「先輩の店でまだまだだったら、僕の店なんかかなり低いな・・・」
「低くても良いのさ、大切なのは、そこでボヤ~ッとせずに、何が出来ていて何が出来ていないのかを知り、次に何をどのようにすれば『優秀な店』に近づくのかを理解しておくことが大切なんだよ」
「その方法で『お店の現在地』を把握すると、どのような効果があるんですか?」
「僕たちは『目標地点』を定めなくてはならないよね」
「そうですね。毎年、年間目標を立てる必要があります。評価にも影響しますからね」
「その時に『スタート地点』は、各評価項目毎にバラバラなのが現実なんだ」
「たしかにそうですね。QSCや売上や利益はバラバラの評価用紙でチェックされています」
「評価をするのはバラバラの用紙で良いんだけれど、それをひとつにまとめていないので、行動計画がバラバラになってしまうんだ。そのために、店長にとっては、やる事が同時にたくさんあるように思えてしまうんだよね」
「はい、ムチャクチャたくさんやる事があります」
「でもね。優秀な店長って、一気に全部はしないんだよ。出来ない事を知っているからね」
「え?どうするんですか?」
「ある順番通りにやっているんだ」
「ある順番って・・・どんな順番ですか?」
「それは、『お店の現在地』によって違ってくるんだよ。店によって状況が全然違うからね。でも、店舗力のデータをバラバラで見ていたら、次になにをしたら良いのかが分からないのさ」
「うわ~もっと詳しく知りたいです」
「それは・・・また今度、このブログの別のシリーズで書くことにするよ」
「そうですか・・・まあ、今回のシリーズは『コミュニケーション』がテーマですからね。で、現在地とスタート地点と目標地点がわかればどうなるんですか?」
「『お店の現在地』と同じような仕組みを使って『スタッフの現在地』をわかる様にすると、彼らは次に何の力を伸ばしたら良いのかが分かるようになる。すると、店長の話をより真剣に聴きたくなるのさ」
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年08月25日
- 10:03
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