店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「コミュニケーションスキルを高めよう」その1
「『スタッフの話を聴くために必要なこと。それは「スタッフを認めること」だ』、という話はしたよね。でも、スタッフを認める前に先に認めなくてはならないものがあるんだよ。何だと思う?」
出来る店長は、若き店長に問いかけました。
「え~?スタッフの前に認めなくてはならないもの?何だろう?何ですか?」
「聴きたい?」
「ハイ、もちろん!」
「それはね。『自分自身』なんだ」
「『自分自身』・・・ですか?」
「そう。『自分自身』を認められない店長は、無意識にスタッフを認めることも躊躇してしまうんだよ」
「『自分自身』を認められないと、スタッフを認める基準が高くなってしまうと言うことなんですか?」
「そう言うことだね。自分を認めていない店長は、自分に厳しいか、自分に自信が無い、ことが多いんだ。まあ、どっちも同じことなんだけどね。なので、自分の部下であるスタッフにもついつい無意識で厳しくなってしまうんだ」
「認めることに自信が無い・・・とも言えるんでしょうか?」
「それもあるだろうね。厳しいことと自信が無いことは、表裏の関係なので、結局は、同じことなんだよ」
「では、どうしたら良いんでしょうか?僕自身も自分にはそんなに自信はありません。だから、スタッフに対して厳しめの基準で見ているような気がします」
「まあ、簡単に言えばハードルを下げて、もっと自己肯定をすれば良いんだけどね。これがなかなか難しい」
「確かに、上司からも、もっと基準を下げても良いんじゃあ無いか、とは言われるんですが・・・それって手を抜いているような、いい加減に仕事をしているような気がするんです」
「なるほどね。では、手を抜くと、どんな問題があるんだろう?」
「そりゃあ~リスクが増えますよね。サービスレベルが低下したり、店が汚くなったりする可能性が高くなります」
「そうするとどうなる?」
「お客様も不満になるし、売上は下がるし、業績が落ちれば評価も下がるだろうな・・・」
「ならば、業績が上がって評価が上がれば良いんだよね」
「もちろんです」
「厳しくすれば、業績が上がるのかな?」
「そりゃ、リスクが低減されますから、それ自体では売上は上がりませんが・・・」
「君自身は、なかなか認めてもらえず誉められずにピリピリしながら仕事をするのと、認められ誉められて良い気分で楽しく仕事をするのと、どっちの方がお客様に喜んでいただける仕事が出来る?」
「そりゃあ、後者ですね。認められ、誉められた方が、良いに決まっています」
「ならば、なぜ自分にも、スタッフにもそれをしないのかな?その方が、業績は上がるんだろ?」
「う・・・た、確かに・・・でも、なんだか言いくるめられたような気がするな~(笑)」
『厳しさ』と『自信の無さ』は表裏一体の心理です。
ひとは、自信の無さをカバーするために、相手にも自分にも厳しくしてしまうのです。
この考え方は、心理学の偉い先生も言っているかも知れませんが、私自身がいつも自分に感じていることなのです。
なので、全てのひとに当てはまるわけでは無いかも知れません。
しかし、「自分を認める」という自己肯定感を持つようにすることで、むやみに高くしていた部下への認める基準も緩やかになるのです。
もちろん、何でもかんでも緩めれば良いと言うわけではありません。
衛生基準、品質基準、防火基準などは、緩めて良いものではありません。
サービスや動き、表情や気配りなど、基準に表しにくいもの。
それらについて求める基準を、少し緩やかにしてみると、本当の不安の方も解決しちゃうかも知れませんよ。
ま、だまされたと思ってやってみて下さい。
ダメ元です(笑)
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年09月07日
- 06:51
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