店長のための観る聴く問う講座:9つのスキル「コミュニケーションスキルを高めよう」その2
「スタッフが意見を言いやすいようにするには、店長が『聴く』『認める』『否定しない』ことが大切だと言ったけど、もう一つ大切なことがあるんだ」
出来る店長は、若き店長に「スタッフが店長に意見を言いやすくするためのもうひとつの大切なこと」について、話し始めました。
「それは何でしょうか?」
「それはね、情報をオープンにすることなんだ」
「オープンとは、何でも公開すると言う事ですか?」
「そう。秘密、密室、密談、密約・・・そんなつもりが無くても、仕事ではそんな風に捉えられてしまうことって良くあるよね」
「ヒソヒソ話とか?」
「それもダネ。人と人とのコミュニケーションでは、面と向かって言葉で説明しても誤解が生じるんだから、説明が無いことなんかは、『憶測』しちゃうので、たいていが当事者の思惑とはずれが生じるものなんだ」
「勘違いとか、誤解とか・・・噂話は全てそんな感じですね」
「僕たちは、は目の前の情報について、自分を守るために自分に都合の良い解釈をしがちだよね。その目の前の情報が、何かで隠されていたら・・・見えない、聞こえない、触れない・・・そんな状況だったら、そこは自分に都合良く解釈してしまうよね」
「まあ、男女が親しく喋っていたり、食事をしていたり、一緒に歩いたりしていたら、もうあのふたりは付き合っている、と言う風に噂が流れますからね~」
「仕事上の評価や、昇給昇格も同じだね。人事異動なんかでもその理由や背景を勝手に解釈するだろ?」
「それは、その理由が明確になっていないからですよね」
「スタッフ全員が、見えない部分をポジティブに解釈してくれれば良いんだけれど、まずそう言うことにはならない。ほとんどは、ネガティブに、面白おかしく解釈しちゃうからね」
「だから、そう言う情報もオープンにしようと言うことなんですか?でも、完全に情報をオープンにすることって難しいですよね。きりがありません」
「確かにね。だからと言って、完全にクローズに、非公開にする方がもっと厄介なんだよ。だから、可能な限りオープンにして、それでもネガティブに解釈しそうならば、スタッフに対して質問することを奨励し、リーダーはそれに真摯に答える姿勢を持つんだ。デリケートなことではあるけれど、少なくとも、非公開部分が多い状態よりは、遙かに前向きに解釈して、その意味を深く理解する習慣がつくようになるよ」
「そうですね。僕は、今までそう言う質問をされるのが面倒だったんで、非公開情報が多かったですね。特に、評価や昇格などの情報は、店長からのトップダウンで済ませていました」
「噂話や陰口は無かったのかい?」
「たくさんありました。でも、無視していました」
「そう言う空気をどう考えるかだね。僕は、本当にまじめに前向きに本音で仕事に取り組みたいんだ。だからオープンにしているのさ」
「でも、部下からすれば、疑問を上司にぶつけるのは結構勇気がいります」
「そうだね。だから、僕は、面談の時などにそこをあえて聴くようにしているのさ。上司の方から『どのように解釈しているのか?』を聴くんだ」
「部下はビックリするでしょうね」
「最初はね。でも、それを続けたらちゃんと意見を言うようになるんだ。不満は、上司から引き出さないと、どんどん育ってしまって、そのうち対応が出来なくなるからね」
出来る店長の言う、「全ての情報を公開する」と言うこと。
「不満」は自分から引き出す!・・・そう言う勇気が無いと出来ることでは無いかも知れません。
しかし、それをすることで前向きなチームが出来るんだとしたら、やってみる価値はあると思いませんか?
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- author: PEOPLE&PLACE(ピープル&プレイス)
- 2015年09月08日
- 08:55
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