「『接点』とは、どうやって見つけるんですか？」
若き店長は、出来る店長がレクチャーしてくれた、「思わず話を聴きたくなる２つの仕組み」に出てきた「接点」と言う言葉をもう少し具体的に知りたくなり、質問をしました。
「まあ、『接点』を知るには、３つほど方法があるんだ」
そう言いながら出来る店長はホワイトボードに3つの「接点を知る方法」を書き出しました。
１）あらかじめ相手の情報を入手しておく
２）こちらから仕掛ける
３）観察･傾聴・質問
「まあ、『接点』を知るにはこの3つがあれば十分だろうね」
「１の情報を調べて入手しておくのはよく分かります。相手のことを知っておくことは、店長として部下とのコミュニケーションで重要なポイントだとすでに教わりました。また、３の『観察･傾聴・質問』も同じようにすでに学びました。残る２の『こちらから仕掛ける』というのはどんな方法なんでしょうか？」
「『こちらから仕掛ける』というのは、言い方を変えれば『こちらから接点を提供する』と言う事なんだ。それにはこういうポイントがあるんだ」
１）共感型
２）問題定義型
３）メリットデメリット型
４）比較型
「１の『共感型』というのは、冒頭で『皆さん、最近こういうこってありませんか？』という感じで、ごく普通にありそうな話を入り口にして『あるある～』と、共感させる方法です。自分から『接点ネタ』、それもごく普通にあるネタを提供するんだ。たとえば、天気とか健康とか事件とかね」
「最近暑いですね～・・・みたいな？」
「そうそう、そんな感じ。で、そんなときは、『当店が新発売する〇〇と言うメニューのひんやり感は、お客様の涼を求める気持ちにぐさっと刺さるんだよ！』みたいな言い方で、スタッフ達の関心を引くようにするんだ」
「なるほどなるほど。まずは、スタッフ達に普通の話題で共感させて、注目させるんですね」
「そういうこと。まあ、共感まで行かなくても十分だけどね。あるあるレベルで十分引き込めるよ」
「２は、なんだか恐そうですね」
「２の『問題定義型』は、『このままでいいんですか？』と言う少し追い詰めた感じで問いかけをすることで、相手を『少し不安』にさせる方法なんだ」
「たとえば、『先日駅の反対側に、ライバル店がオープンした。このままでは、うちの店の売り上げは大きく打撃を受ける。売上が下がると、シフト数も減ってしまい、スタッフの収入も減ってしまう・・・このままで良いんですか？』という感じですか？」
「おお～ばっちりだね。ただし、あくまで問題定義レベルにしておかないと、これがパワーアップすると『脅迫型』になるんだ。店長のコミュニケーションでは『脅迫型』は良くないからね」
明日に続く。
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